グローバル・ラノベと政治同人誌だよ。

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(魚釣島/尖閣諸島)がテロに会う11


「リュイさんですよね。尖閣に廃棄物を捨てたっていう」

「ヤバイんすか、俺」

聞き覚えの無い男の声が、携帯電話から流れてくる。

リュイには、誰ですか、とか、何様のつもりですか、とか聞く余裕がなかった。

それから、何で不法投棄の件がバレたんですか、というのも、聞きそびれた。

おまけにコレは、中国語だ。

リュイは、こういうケースで、中国と日本の、どちらを頼って良いのか、逆に、逃げなければいけないのは、どちらからか、見当がつかなかった。

「私は警視庁のチアンと言います。お会いできますか」

リュイは面倒くさくなった。何で警視庁の人間が中国語しゃべってるんだよ。あからさまに詐欺じゃねーか。

でも、そういう奴もいるのかな、昨今は。それに、通訳ってことか。それならたくさんいるだろう。

リュイは思った。こいつは何らかの蜘蛛の糸を垂れているかもしれない。釈迦かもしれない。それは、希望的観測にすぎるか。

もう不法投棄について、1人で悩むのは限界だった。

「俺がノコノコ出て行っても危険じゃないってう保障は」

「私がそちらに、伺ってもいいのですけど」

 

 

 


観光やビジネスで、中国語の通訳は引く手あまただった。

といっても、留学生などを中心に、バイリンガルは多く、代わりはいくらでもいるから、時間の融通が利かないことは無い。

チャンはホテルロビーの一階のラウンジを指定された。

警視庁のチアンと言う人に呼び出されたのだ。

チアンは、よっぽど優秀なんだろう。警視庁に、中国人が採用されていること自体、不思議だ。

一方、チアンは、リュイは不法投棄物業者だと言った。すごい紹介の仕方だが、そうなんだろう。

不法投機は、保管していた衛星写真でバレた、と言い、写真を見せた。10か月前。

「あの爆発は本物なんですか?」

リュイが聞いてきた。マジヤベーって顔をしていた。

日本で、何かしでかした中国人がよくする表情だ。

チャンは警察の取り調べに通訳として立ち会うことも、ときどきあった。

リュイが環境企業の名刺を出して、「俺はもう、カタギですから」というと、チアンもポケットから名刺を出して、2人に配った。

「私は見ての通り、警視庁の人間です。あ、その名刺は本物です。

でも、あなたに会うのに、警察の指示は受けていません。

尾行がついていたら、御終いですが」

 

 


党5は重慶市の、あまりの多くの利権を手中に入れていた。

その汚職の悪評や、弁えない態度が、チューコクトンの勘に触っていた。

野放図に勢力を拡大する態度自体が危険だし、市民の不評を買っているファンを温存している中国共産党自体の基盤を揺るがす。

「党5氏と親しい地元の工場長が、この危険物をどこかへ捨てて来い。魚釣島はどうかな?と発言」

それが、この異例のスキャンダル記事の原因と言われた。

そのレアメタル加工工場が党5の肝いりなことは、多くの人が知っていた。