グローバル・ラノベと政治同人誌だよ。

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ミノス・ジェライス3


川田は、鉱山から、街へ向かう。

これだけの金が手に入れば、もうミノスジェライスに用事はない。

ストーカーされているのが、素人の川田にも分かった。

事務所の奴か、同じ人夫か。

川田が金の小さな塊を持っていくと、事務所の奴は、大っぴらに騒ぎ、祝儀を上げた。

川田は嫌だった。

やめろよ、嫉妬の眼で見られるから。

お前はいいよ。クソ単細胞が。このブラ公が。

そう、ここは従業員を守らない鉱山だ。

人夫が嫉妬で殺されようが、金を横取りされようが、当方は一切、感知しないと。

 

 

 


「子供たちを、プログラマ暗黒大陸に送り込まない会」

「まだカルフォルニアがあるよ。

ビザを得る為の、専門資格で、学費掛かるけど、レベル高いしブラックじゃないよ。

日本みたいにデスマーチないよ」

プログラマは日本で労働条件が最悪な職種の代名詞だが、海外はそれほどでもない説が流れていた。それに、プログラマは天然にして国境の無い人種だ。

生まれついてのグローバリストだ。プログラミングには世界共通の変な文字列を使う。

もちろん、営業や交渉など、プログラミング以外の渉外が、全く無いとは言えない。

「中国とかインドも来るかもしれない。レベル高いし、現地語やる二度手間もあるけど」

「現地語はいらないだろう、英語だろう」

多くの噂が飛び交っていた。

リオグランデなる会社のエンジニアたちは、ポルトガル語の通訳を雇った。ブラジルの市場調査だ。

銃弾飛んできた。ヤバ目。
窓に穴空いた。
死んでたら、サルベージよろ。

翻訳すると、こんな感じ。

「嘘くさいんですけど。2チャンネラーの書いたネタじゃないですか」

「本当じゃないですか。ブラジルは、治安、悪いし。2チャンネラーはポルトガル語スラングなんて、出来ないよ」

「治安が悪いと、家にいることが多いですよね。外に出たらカツアゲされたり、撃たれたり。

だったら、使いやすいインターネット・サービスの普及は、アツイですよ。喉から手が出るほど欲しいでしょう。

家にいたら、人々と交流できない。ネットスペースを使うしかありません。

彼らが、身を守る為の、ガンと高い壁と、電流の流れる有刺鉄線が家の周りに欲しいように」

リオグランデは、某ネット企業が、南米進出を目論むために作ってみた、子会社だ。国内市場が頭打ちだから、ダメ元でやった海外進出なるもの。

会社名のリオグランデは、メキシコとアメリカを隔てる大河だ。

ここを超えたら、アメリカみたいなパラダイスが待ってる。世界の移民が目指す地、世界GDP1位の帝国。

当社のサービスを使って下さい。

その大河の向こうには、カルフォルニアみたいな、夢のハイテク地区が待っています。

いろいろ適当だった。南米っていうチョイスもどうか。

南米は元々、欧米の庭なんだから、レベルの高い欧米企業からリストラされてきたハイテク野郎は、吐いて捨てるほどいるに違いない。

 

 

日本のシステム・エンジニアは、かつての土方に似ていた。

大量に育成されるが、バブルが終わると、人員削減して、路頭に迷う人が発生する。

とちらの土方も、チンタラ需要があるから、実はバブっているという噂もあるけど、そうだとしても、35歳限界説が出るほど、日本のプログラマの労働環境は悪かった。

それで、エンジニアたちは、世界の方々へ散った。

まだ、気の利いたサービスのない地域へ。

道路工事をしていた土方は世界地図が頭に入っていないが、IT土方はインテリだ。