グローバル・ラノベと政治同人誌だよ。

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ミノス・ジェライス4


「オイ」

野太い声と、力の強い手が川田の肩に置かれた。

ああ、もう私は終わりだ。ゴッド・ブレス・ユー。神よ、またその白髪を梳いてやるから、助けてくれ。肩も揉む。何でもする。

「お前、狙われてるぜ。俺を用心棒に雇わないか」

振り向いた川田の視線の先にあったのは、用心棒を名乗っても、それなりに説得力のある、ガタイの良いラティーノ

腰には、何か物騒なものが2点、下がっていた。

彼はポルトガル語オンリーだろうか。とりあえず英語が通じるかどうか、試そう。

「でも、お高いんでしょう?」

 

 

 

 

「お前は俺を信用しないだろう。
だからこれを1丁やろう。互いに互いを騙したら、撃っても良い」

アルベルトが銃を差し出した。

無防備な仕草だが、川田は受けとりながら、冷や汗が流れた。さっきから汗はかきっぱなしで、寒い位だった。

一応、聞いておいた方が良い、いろいろなことを。熱いブラジルの、寒い状況。

「ハナから騙すつもりだったら、いきなり撃つじゃない、どっちかが」

「オイオイ、ブラ公もバカにされたもんだ。ミノス・ジェライスにも、一応、殺人罪とかあるから」

「ブラジルの刑務所は満杯で、もう入れないんでしょ。警察も、いちいち捕まえないよ」

「そうかもしれないが、ここは例外だ。ミノスジェライスは先進国だ。何しろ、宝石で儲かったから」

「私みたいなラッキーマンを狙った盗賊は、多くないの」

「多いよ。だから俺みたいのが儲かる、って寸法」

アルベルトは川田に、金の3割を要求した。コスイ。金が減ってしまう。

「もちろん後払いでいいよ。俺がお前を守り切ったら、ってこと。

でも、最後に、お前が、払わないで逃げようとしたら、撃つから」

「人を撃ったこと、あるの」

「あるけど。撃たなくても、お前の金くらい、簡単に盗めるよ」

「盗む?私が宿屋で寝ている間とかに、盗んで逃げるってこと?」

「そんなことはしないよ。でも、お前が金を払わなかったら、殴ればいいか。撃つまではしないか。俺もトラブルは面倒くさいし、弾も勿体ない」