グローバル・ラノベと政治同人誌だよ。

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日本の終わりとハードボイルド・ワンダーランド8


「ノリは、また何かやったの」

「またって何だよ」

玄関のドアを開けると、俺は学校に養夫婦を呼び出されて以来のセリフを聞いた。

俺は10歳まで村にいたので、経済特区の学校の学習進度についていけないことがしばしばあった。それでよく呼び出しを食らっていた。

「接待現場で食中毒にあったとか」
「それって昔の話じゃん」

マスミに昨日のことは何も言っていないのに、話が筒抜けになっていたので、俺は不穏な気持ちになった。

それとも自分で気が付かないうちに、何か言ってしまったのだろうか。寝言とか。

俺は寝言言わない体質なんだけど、自分の寝言は自分で聞けない。

言っていたかもしれないし。言っていないかもしれないし。

「会社の帰りに与沢の秘書って人に、車に連れ込まれていろいろ聞かれたんだけど」

「連れ込まれた?」

「これがその人の名刺」

ムカイが彼女から受け取った名刺には、ユナイテッドエージェンシーと書いてあった。

「車に連れ込まれるって、何かすごくない?それって大丈夫なのかな?警察呼ぶ?」

「警察は呼んでも良いけど、無駄なんだって」

「何で?」

「その車、写メで取っておけばよかったな。

ロールスロイスだっけ?後ろに座席が5コくらいついてるの。

ネタなのかな?あんなので人を拉致したら、後で捜査されたときに、目撃証言でまくりだよね。

よほど捜査されないっていう自信があるのかな?

で、中には3人くらいしか載ってない」

マスミは不安からか、一気にしゃべった。

 


「ユナイテット・エージェンシー。これって警察の下請けか何かなのかな?」

「何で?彼らは、ノリを犯罪者だとか何とか言ってたけど」

「俺は確かに、警察の取り調べを受けたことがあるよ。
でもすぐに、白だって証明されたよ。俺は、ただ巻き込まれただけなんだし、取引先で出された食事で、毒にあたって」

「ノリのことを詳しく聞かせて欲しいとか、身辺をしばらくスパイしてほしいとか頼まれたんだけど」
「それ、俺に言っていいの?」
「だって、なんの機関だかわからないし。とりあえず各方面に相談したほうが良いと思って」

「何なら、隠しておいて、嘘ばかり言えばいい。

向井則夫は大富豪の隠し子、とか。スイスの国籍を持ってるとか」

「そんなことして、私に何の得があるの。ノリは私の話、ネタだと思ってふざけてるでしょ」

だってネタ臭いじゃないか。5連のロールスロイスって何だよ。俺は彼女の服の裾を引っ張った。その手を彼女が握ってくる。不安で冷くなった手。

 

 

 

俺と彼女は、並んでテレビのニュースを見ていた。

俺は貝のように丸くなって黙っている。

俺はさしあたって、どうすればいいのだろうか。

「俺が守ってあげるから」
彼女を危険にさらした俺がか?
じゃあ「俺を助けて」か?
お前はチンコついてるのか?


与沢が画面に出ている。

何故、存続しているのかよくわからない、北朝鮮の挑発行為が最近また活発化し、

親朝派議員の与沢が韓国へ寄り、北朝鮮へ交渉に向かうらしい。

あれ以来、神道チュチェ思想などに似てきたのではないか。

といっても、チュチェ思想のことなんて何も知らないんだけど。共通するのは農村が飢えているというイメージだけ。

20年前の日本に厳戒令を敷いて下放を行った勢力は、北朝鮮系なのかもしれないし、

そうでないかもしれない。

半島系の勢力は、日本に無視できない影響力を持っていると言われるが、日本人は単独でも自滅行為を起こす。

ムカイはニュースを見ながら、自分の乏しい政治知識を掘り起こしてみた、アングラサイトなどで仕入れた怪しい情報ばかりだ。