グローバル・ラノベと政治同人誌だよ。

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日本の終わりとハードボイルド・ワンダーランド9


「あ、艦コレ、懐かしいッスね」

俺は昼の休憩時間にゲームをやっているところを、隣の席の山崎に見つかった。

本当は休み時間も返上して、自社に対して公然と行われている、ハッキングの予告などに対応したほうが良いのかもしれないが

(サイバー・ノート社へのハッキング予告は、今だにネット上を流れていて、誰が発した警告かもわかっていなかった)、

休み時間は潰さないという不問律が優る、ホワイト企業だった。

艦コレは20年前に流行したゲームで、政府が発した警告によると、クズのクズによるクズの為の洗脳装置とか。

女子高生が、軍艦と合体して、

戦闘を行ったり、艦の整備を行ったり、新しく発注したり、プレイヤーが総督として女子高生=艦たちを、統括する、らしい。

始めたばかりなので、詳しいシステムが分からない。

戦略特区などには、普通に売っていて、外国人も都市民も買っていく。

インストールしたソフトは、フリーマーケットで中国人留学生から譲り受けたIDで落とした。

俺はゲームを知らずに育ったので、つい手が空くと幼児帰りしてやってしまうことがある。

日本人は発禁ゲーム1つやるにも当局の摘発などに怯えているが、日本にいる中国人は、明らかに日本人より人権があるように見受けられる、

といっても、経済特区の住人の人権は、そんなに制限されてなくて、最近は下放の噂なども下火になった。

それで艦コレは、戦前のような覇権主義に、人々を誑かして向かわせ、

大国中国を刺激し、無駄な防衛費を食うなど国賊行為を行った。らしい。

発禁になるには、一応それぞれ相応の理由がついている。

あとは、女性の人権の無い社会を、政府は当時から目論んでいたのではないかと言う物議を、都市部で醸し、面倒くさいので闇に葬ったとか。

いろいろいわくつ付きのゲーム、それがプレイヤーを興奮させて、プレミアがついていた。

 

 

山崎さんは、艦コレをやらせてあげたお礼に、彼のデスクの一番下の引き出しの奥から、古い同人誌を引っ張り出して見せてくれた。

20年前に軍拡路線を走っていた頃の日本の女性防衛大臣が、三菱重工ボーイングの営業社員や、防衛相の士官を相手に、ニャーン、ニャーン、という内容だ。

彼女はこの左翼の作った冊子とは別に、防衛相内部からの批判で失脚した。


左翼の作った冊子としては、異例の人気があった。

コミックマーケット在日米軍の作った「USA、僕たちの同盟」より売れた。USAだから目の青い男の子がウサギのフードコードを着ている。

過去の怪しい文物は、いつも俺たちの心を和ませてくれる、それで自分に身の危険が及ばないかぎりは。