グローバル・ラノベと政治同人誌だよ。

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The Apprentice21 7


あの成功したのか失敗したのかサッパリわからない「特務」の相手から、電話が掛かってきたのは、イヴァーノにとって、寝耳に水だ。

「私がキミと、どうして会ったか。キミのボスは、ある筋では有名なフィクサーなんだ。某政治家と懇寧で、イスラエルとも縁がある」

マジ嫌な情報。独立の気分に水が差される。

イヤな奴が、偉い人だった。悲しいニュースだ。偉い人が部下を、ヒラのままコキつかい、灰皿を飛ばす。そんな世界に俺は生きていた。

「でもキミは、専門を増やしている。

向上心のある青年はいつだって良いものだ。

ボスも感心しているよ」

イヴァーノは、あの嫌なボスから独立する為に勉強しているんです、なんて言えなくなってしまった。

「キミのボスの考えはこうなんだよ。ヒラのままコキ使われて何とも思わない奴は、そのままコキ使われていろ。

這い上がりたかったら、自分でなんとかしろ。俺は邪魔しない、と」

逆に考えろ。社長が偉い人なら、アレも俺の顧客だ。

不動産しか扱わない中小のくせに、よく政治に噛んだりする、何かの隠れ蓑みたいなアプレンティス21。利用価値はあるかどうか。

 

 

 


D通に入ったルシールは、特段どこかの何かのスパイ、というわけではないが、故郷のアメリカに知り合いが多い。

不動産屋のイヴァーノって奴が、イスラエルの要人に会ったとか調子に乗っているので、様子見に情報交換に赴いた。

というか、会社のトイレの中で、電話で。

昔、営業系のセミナーで知り合った、オタクみたいな奴。私も人の事言えないけど。

東京オリンピックか。ピンとこないけど、俺のアンテナに」

「大型イベント関連は、首突っ込んでおくと政変に噛めて面白いって聞いたけど、ガセネタなの。

あの、トランプ・ゲーム相場でボロ儲けみたいな感じ。日本もオッサンが多い土地だから、地面ですぐ札束が飛ぶよ」

「オリンピック予定地の土地を買い占めることは、ハゲタカなのか。

アレは、競技場を、何処の土建屋が立てるか、みたいなシミッたれた話だろう。オリンピック会場を主催するのは国だから、外資の出番なんか無いよ」

「周辺地区ったって、日本は人口減少期なんだから、買ったって、捌けないジャン。それはカゲタカじゃなくてカモネギだよ」

「社長に提案してみるか。カモネギ・ファンドやりませんかって。何とか商法に騙された老人の集まりみたいだけど」

「イヴァーノは前も社長が嫌いとか言ってたよ。カモネギに料理して、イヴァーノが社長に成り代わればいいじゃん」

「嫌いだけど、狸だからバカにできない。俺は嫌いな奴に認められなくてはいけない。倒錯した闘争心が湧くよ」

「東京に限ってみれば人口増加してるみたいよ。

移民でも入れれば尚更そう、バブルってほどの人口増加ではないけど。ただ、中流市民の余り金も蒸発しつつあるから、投資してくれる人は少ない。

マンション投資しませんかって100件かけて、1件くらいしか釣れないみたい。クライアントの人、嘆いてたし」

「日本のマンションって、どういう宣伝打つの。パークハイアットの最上階でシャンパンでウェーイとか」

「地味な感じ。安心の住まいとか、オール家電とか。そっちはどうよ。イヴァーノのところ、社長ヤクザだから、広告なんかやらなそうだけど」

「マンションの最上階買う客なんて少なすぎて、大型広告なんか打たない。アメリカは大きいから、無いことは無いけど。

買えもしないのに、金持ちのライフスタイルを見るのが好きな貧乏人もいるし」

金持ちのライフスタイルを見るのが好きな貧乏人か。

私みたいな、しみったれ広告屋のことね、とルシールは思った。

D通の報酬は、これまででは最高、だから極東の島国くんだりまで就職に来た。