グローバル・ラノベと政治同人誌だよ。

ご用件ははninjaid2000@gmail.com規約はGmaiにl準じます

Liam7


リアムはケイシーのオフィスへしょっちゅうやってきて、周辺の女性陣の眼を惹く。

情けない求職者だが、スーツを着ると、それなりにイケメンだ。

「ミュリエルに結婚して欲しいって素直に言ったら」

「まあ、そうなんだけど。完璧なるヒモって言うのは、俺の性にあわない。

それにアメリカはマチズモの国だよ。

主夫なんて、白い眼で見られることも多い。アジア程じゃないだろうけど、欧州ほど許容されてない」

「リアムのいたところが、そういうコミュニティなだけなんじゃない。白い眼で見る人と、付き合わなきゃいいだけじゃない」

「主夫を白い眼でみる奴に相手にされないのは、ビジネスマンとして痛い。それに、家に一日中いても面白くないよ」

「あんた、ミュリエルの部屋で、一日中酒飲んでたくせに、何いってるの」

「人の黒歴史を抉りだして笑うのは止めろ」

「リアムは人と会うの好きそうだし、家にいても面白くないのはそうだろうね。

イクメンになって、ママ友とか作ったら。リアムは女にチヤホヤされるの好きじゃない」

「俺は男社会も嫌いじゃないよ。何しろイケメンだから」

「それは結構なことで。それだけ自信があるのに、ミュリエルに結婚して欲しいとか言えないんだ」

「結果を出す前にそういうことを言うのは良くないよ。そんなの、まさにヒモの見本だよ」

「コンドームに穴でもあけたら。そういう下ネタって苦手なんだけど。オッサン臭いから」

「百戦錬磨のケイシーさんが、下ネタなんて大したことないでしょ。重役オッサン相手に、ピュアーな俺なんかが、想像できないようなことをしてるんでしょ」

「働いてないクセにオッサン臭いのは最低よ。ドヤ街の飲んだくれじゃない。それは、主夫より悪い」

「俺、そろそろ酒止めるわ。だけど、酒やめるには、やっぱり熱中できる仕事とか欲しいよ」

 

 

 


「リアムはミュリエルと結婚したいとか言ってるよ。

ついコンドームに穴開けろとか言っちゃった。ゴメン。気を付けて」

「気を付けてって。私も忙しいし、あんまりそういう機会ないよ。彼は、あんまり体調良くないんじゃないかと思うんだけど」

「お酒飲みすぎるとそうじゃない。そんなに飲んでるの。それとも鬱?」

「知らない。見た感じ、新しい仕事してるみたいで、張り切ってるけど。

私のこと、ママだと思ってるんじゃないの。もう女としては興味無いっていう」

「じゃあ、追い出す?」

「結婚したいっての嘘でしょ」

「嘘じゃない。奴はプライド高いんだよ。相手にマウンティングしてからじゃないと、そういうことを言い出せない男は多いよ。

自分から頭下げて、上から拒絶ハンマ―食らったら、もう生きてけないじゃん」

 

 

 

 

リアムは、自分たちの学んできた金融技術をどこへ生かせるか、多くの元同僚や、新しい知り合いたちと話し合った。

リーマンショックと前後して、グラミン銀行イスラム金融といった、多くの代替的、というか、原始的というべきか、

古いスタイルの投資が注目された。

高度な金融工学は暴発のリスクがある、というイメージを人々に持たれたのか。利子収入を忌む宗教心か。

多くの金融を研究し、応用分野を考え、それをインターネッツで公開した。

誰だって金は欲しい。

金融に興味のある人は相変わらず多い。

リアムの生活で他に変わったことは、アルフォンヌみたいなマヌケな男になったことだ。

自分の子供に、赤ちゃん言葉で話しかける男に。