グローバル・ラノベと政治同人誌だよ。

人に見られたくない話はninjaid2000@gmail.com

鼻毛会長1

 

「カジノに悪いイメージを持ってもらいたいんだ、私は。

何がカジノだ、日本にはパチンコがあるではないか。

どうせ、どっちも、ゴミカスみたいなもんだ。

人々の心から、射幸心や資本主義精神を削ぎ、伝統社会へ戻す。

ワシみたいな男が、後代の人たちに墓参りをしてもらうには、それしかない。

ワシの墓には、花を沢山飾ってもらいたい。毎日新しい花に取り換えてもらいたい。

このところの日本ではあまりに、失政が重なった。

ワシの骨はこのまま、ゴミ箱にでも捨てられてしまいそうだ」

「死後のことが気になりますか」

会長は、震える手先を、湯呑に伸ばした。

ショーヤは、つまらないことを聞いてしまったと思った。

袴を着て、国家勲章などを、貰い位に行く、白髪や禿げ頭の、猿の群れを見ていれば、分かりそうなものだ。

しかし、彼らが、死後の世界を重んじているのか、現世に未練があるのか、

後世の人々の目線が気になるのか、どういう心理なのか、勲章に縁のないショーヤには分からない。

ショーヤは生れてからずっとシケた人生を送っていたし、

何か面白いことが垣間見れると思って、こんなくんだりまで流れ着いて、大人しく秘書をやってきた。

ショーヤはここに押しかける人々と同じで、人に頭を下げるのが、苦にならない。

例え、相手がヒヒ爺であっても。むしろ、こんな怪物のケツを舐める俺スゲエという、倒錯した自尊心が満ちた。

人々は、頭を下げながら、腹腸が煮えくり返っているのかもしれないが、ショーヤに限ってはそういう感情とは無縁だった。

ショーヤは高卒後の就職面接で、5回連続でハネられたある日、2着で5000円のスーツを着たまま、ここのドアを叩き、会長へ直訴した。

「ここが、どんな政治団体か、僕には良く分かりません。僕に、特定の政治信条はありません。

ですが、先生の元で働くのですから、精一杯勉強させていただきたいと思っています。

不遜を承知で、申し上げると、僕は白紙で使いやすいです。

ぜひ、お役に立たせてください」