グローバル・ラノベと政治同人誌だよ。

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鼻毛会長2

 

「パチンコやめますか。人生やめますか」

百合はお菓子を買う為のお小遣いを調達しようと、ママのところへ来て、元町の机の上にあった原案の、太字のゴチック体を読んだ。

1980年代の覚せい剤のCMのパクリだが、彼女の世代の人は知らない。

自治体の啓蒙ポスターは、このレベルでどんどん通った。意図的にダサい方が通りやすかった。美大卒の元町にとっては、虚しい限りだ。しかし自治体の仕事が、一番ボロい。

正体不明の小さな会社みたいに、未払いで逃げたりは、まずしない。

「パチンコ、パチンコか。ノノちゃんのお爺さんが、退職してから老け込んで、パチンコにハマってるんだって。知ってる?貰った年金を全額使い込んだりとか、遊びに行くとよく喧嘩してるよ。

人生やめたのかな。このポスター上げようか」

元町は財布から小銭を出して、百合に渡した。

「ポスターごときでパチンコをやめるような人は、元からパチンコなんかやってないと思うんだけど。

警察の人も、パチンコやめろと言ってみたり、パチンコメーカーに天下ったり、忙しいよ」

元町は、もう1人の社員の本田を招き、自宅をデザイン事務所にしていた。

本田は独身で、子供向けのマーケティングに興味があった。元町の上の娘の百合にとっては、いつも、質問魔だ。

「テレビゲームとポケモンってどっちが面白い。ポケモンドッジボールって、どっちが面白い」

「ノノちゃんはポケモンが好き。ポケモン集め過ぎて、捕まえたモンスターくれとかみんなに言われてる。暇人なんだよ。

百合は最近、スーパーマリオっていうのをやってるの。古いんだけど、怜美ちゃんのお兄ちゃんにソフト貰ったし。

でもドッチボールは嫌い。ボールが当たると痛いから」

「インドア派なんだ」

「そうでもないよ。サッカーやったり、自転車で遠いところへ行くのとか、好きだよ」

本田がリビングの方を見ると、テレビの前には、コントローラーのついた箱が接続されていて、音量を落とした、控えめなピコピコ音や爆音などがこっちへ響いてくる。

テレビ画面では、火花が散ったり、人のクビがもげたりしていた。

百合の妹が、男友達とテレビゲームをやっていた。ファミコン世代の本田にとって、最早何の機種か不明だった。プレイステーションなのか、Xボックスなのか。

元町の娘の姉妹は、テレビゲームとスマホいじりは一日2時間というルールを、大枠で守っていた。

友達が来て盛り上がっているときは、オーバーしても多めに見た。

スマホいじりは、外でやっている分は、除外だ。把握できないし。