グローバル・ラノベと政治同人誌だよ。

ご用件ははninjaid2000@gmail.com規約はGmaiにl準じます

鼻毛会長11

 


「「億万長者?日朝関係の影のフィクサー?パチンコ店経営者の幻影を追う」だって。

お前、このオッサンどう思う?」

ショーヤがアイパットを見せてきた。

ショーヤとタクは、会長の子飼いの政治家の為に、街頭演説の手伝いに行く。

車を置く場所が無いし、渋滞が鬱陶しいから、2人は地下鉄に乗った。タクは記事の下の方までザっと目を通した。

「嘘ついてるか、本当ぽいかってこと?」

「コイツ、狸っていうか、天然なのかな。うちの会長とはえらい違いだよ。オッサンっていうのは、いろいろいるよ」

「在日は、いろいろいるけど、こういう奴もいるよ。見たくないものは見ないっていうか。

人一倍、清く正しいです、みたいなのが習い性になってるやつ。

っていうか、俺は在日だし」

「え、あ、そうなんだ。会長は知ってるの」

「俺はコネ就職、だってカジノ関連なんだから、パチンコは外せないジャン、知らないけど」

「そうだっけ、そういえば、前に聞いた気がするけど、忘れた。

でもお前、パチンコから北朝鮮に10兆くらい送金されて、テポドンで帰ってくるって言ってたじゃん。あれは何なの。マジなの」

「っていうか、それ言ったの、お前じゃないっけ?」

「俺は、お前がそういう感じだから、合わせてただけっていうか」

「今日の集会は、どういう系なんだっけ。右翼なの?左翼なの?」

会長のカジノを利用して資本主義を潰す、というアイデアには、左翼から右翼まで、一定の支持があった。現代の資本主義で、負けが込んできた人々の群れ。

だから、どちらか分からないと、チョンボを仕出かすかもしれない。

左翼の集会で、北朝鮮を許しません、と言ってしまったり。

右翼の集会で、天皇制は格差社会の象徴です、と言ってしまったり。

「会長が、今は右翼とか、左翼とかじゃ、ないんだよ、とか言ってないっけ。

だからきっと、今日の集会も、右翼とか、左翼とかじゃ、ないんだよ。とかいう奴が、来るんだよ。

どういう奴なんだか、知らないけど。

俺は会長の政治信念とかも、よくわからないんだけど。俺にとっては、そこに、割の良い職があるだけ」

彼らは、アイパットをしまうと、渋谷の駅で降りた。

 

 

 

 

「何か選挙カーあるじゃん、誰かな?」
「鬱陶しいよね。通りにくいし」

元町たち3人は、スタバを出ると、渋谷駅に向かった。ハチ公前で、人だかりがしていた。
渋谷駅に出たり入ったりする、通行人の、流動的な人ごみではなく、恋人たちの待ち合わせって感じでもない。
スーツとかジャージを着て、ハチマキなんかしてる、特殊な人たちだ。

「アベッチとかレンホーだったら写メ取ろうかな」
「そんな有名人は、来ないよ」

「でも、新人でも、良い感じの人かも知れないし」

「政治家を顔で選ぶと痛い目に合うんだよ。言葉で選んでも、騙されることが多いけど」

元町たちは人たかりの群れに加わり、しばらく辺りを観察した。中央に鎮座する選挙カーの回りを、人々が足早に動き回っていた。

イベントが始まるまで、ヒマなので、ダベった。

「アベッチとかレンフォーが、自分の子供だったら、どうする?」
「彼氏だったら、じゃないの。子供だったら?」
「鳩山ママみたいになるのか。株やって、活動を援助したりとか」
「株やって応援するアベノミクス。AKB48のドルオタじゃん」
「アベッチは、ロリコン嫌いな外人のサミットで、AKB48出したりして痛かったよ。
ああいうの、私だったら、レンフォーみたいなタイプを出してほしい。トランプの奥さんと娘みたいな、堂々とした人。
サミットはロリコン男の宴なのか。参加客の評判が聞いてみたい」

「孤児院とかに、アベッチとレンフォーがいるんだよ。どっちを選ぶか」

「だから、その設定がおかしいから。うちら、イメージで言ってるし」

「子供じゃなくて、お父さんだったら、お母さんだったら、っていう感じじゃない。人々の生活を支えるのが、政治家なんだし」

「でも彼らは、子供って感じのイメージで売ってると、私は思う。多分、有権者の多くを占める、老人向けのマーケティングなんだけど。

それか、マッカーサーのいうところの、12歳の子供か」

「レンフォーなら一家に一台って感じじゃない。無敵な感じ。オレオレ詐欺とか、絶対あわない。でも敵に回したくない」
「隣の人とかで。
お宅の庭の木の枝、こっちに張り出してますよ。
とか、昨日お子さんが騒いでましたよね、とか、言われて、メッチャ怖い」
「仲良くなれば、良い人なんじゃないの。
まあ、仲良くしてもらえるかどうか、不明だけど。
1年間一緒にいたけど、彼は本当につまらない男です、とかいって、梯子外されたり」

「本当につまらない男だったんじゃないの。
政界って、オッサンが多いから、女はいかにもコケにされてそうだし、ずっと我慢してたのかも」

「でもレンフォーは中身が無いよね。もっと良い政治家いないのかな。女性なら、メルケルやヒラリーくらい迫力ある人。

小池百合子は、立ち振る舞いが格好良いけど、政党ジプシーだから、魂胆が分からないよ」

メルケルもジプシーじゃないっけ?」

選挙カーの上に、ボストンバックを持ったジャージの男が上がっていた。

男はボストンバックを開けると、中にあった札束を撒き始めた。

バラバラになった札が、ジャージやスーツや一般大衆の群れに落ちてきた。
何アレ?
かがみこんで拾う人、ボーっと立っている人。

男は、長い間、札束を撒いていた。

3人のところにまで札束は舞ってこなかったが、彼女たちをしばらく成り行きを眺めていた。