グローバル・ラノベと政治同人誌だよ。

人に見られたくない話はninjaid2000@gmail.com

Christian Joke6

 

キリストがケツから出てくる、は、ロイが子供の頃から友達と使っていたスラングだ。

スラングは、クソな世間を程よく冒涜していると認定されると、広がる。

そんなことをいうと、よく先生や親にシバかれたりした。

ロイは教会にあまりピンと来ず、路上で屯ったり、敵対グループとケンカしている方が性に合っていたが、当時、多くの子供がそうだった。

「あの車、良くね?」
「盗むの?」
「買えよ」
「何年働いたら、買えるんだよ。
この街の奴らは買えないから、ココで、あの車は目立ってる。どこから来た奴か、知らないけど」
「あの車は盗めって言ってるんじゃないか、俺たちに」
「俺ら、ドアを開錠する手口とかシラネーヨ。
マフィアにでも弟子入りして教えてもらって来いよ」

アメリカは建国当初から今に至るまで、全ての大統領が聖書に手を置いて宣誓するが、

当時のクリスチャン・カルトは、今ほど力を持っていなかった。

工業化による貿易や、技術力での戦争の勝利といった、力による建国の時代。

クリスチャンは、ソ連無神論者の悪魔とかいって、かろうじて存在意義を発揮していた。

教会に通う地味な信徒は多かったが、狂信者はいなかった。


「お姉さん、暇ですか」
「俺たちの中で、どの男が一番タイプですか」
「ビールが一缶余ってるんですが、飲みませんか」

ロイたちの前を、お姉さんが通ったときの一通りのマナー。

こんなのがイケてると思われていた。

そのうち2000年が到来し、クリスチャン・カルトのお膝元で、童貞信仰などが流行るとは、誰も想像していなかった。

 

 

 

「この前の休みに、地元に顔出したんだよ。典型的な、レッドステイツ、みたいなところ。デカい教会があって、イモくさい農夫とか人夫とかがウロウロしてるっていう」
「それで、カマでも掘られてきたのか?」
「だったら良いんだけど、俺のギャグは不発だった。トランプがゲイだってやつ」

「何を期待してたんだよ」
「奴らが、キレるところ」
「イジメられっ子は大変だな」

アシュリーの目の前の同僚は、彼氏ではない。寝たことも無いが、アシュリーがゲイだってことは知ってるくらいの間柄だ。

彼がゲイかどうかは、アシュリーには全くの不明だった。

ここシリコンバレーで働いていること自体、世界地図でいったら絶対的に勝ち組だけど、

挙動不審で、女っ気の無いエンジニアは少なくない。

「トランプがゲイの確率って、何割くらいあると思う?

彼の女性軽視は、同性愛の裏返しだとか適当な理屈をコネるんだよ。

そういう賭けやったら、アンチ・トランプ派に人気でそう」

「ゲイは分が悪いよ。とくにゲイに人気ないだろ、あのオッサン」

「逆にゲイに人気がある大統領っていうのは、誰なの」

「ブッシュとか」
「マジで?俺にその趣味は分からない」
「じゃあ何なの。お前はオバマみたいのが良いの」

「勃興期のCIAの長官とかやってた奴、ゲイで有名だよ。

ゲイはCIAに大勢いそう。顔ファイルとか持ってきて、やったら」

「顔ファイルないから、CIAなんじゃん。諜報員じゃなくて、分析官とかなら、あるかもしれないけど」

「俺らはCIAを嫌ってないじゃん。むしろ良い客だろ。CIAはテクノロジーを欲しているし、こっちは客を欲している」

「トランプを叩くのが、とりあえずのテーマじゃん。別にこうなった以上、叩いてもしょうがないけど。憂さ晴らしで。

女の噂の方が、賭けとしては無難か」

「トランプのスキャンダルは、常に予想の斜め上を行くだろ。援助交際とか、離婚とか、俺たちが一生懸命考えた選択肢が、全部ハズレとかなって、賭けが成り立たないよ」