グローバル・ラノベと政治同人誌だよ。

ポリシー:ちきう上からポコラーを絶滅しよう。嫌がらせノー、駄目、絶対。

КГБ future4


西側の最新兵器のパーツを密輸するのは、大いに儲かった。

ステルス戦闘機や、バンカーバスターを、そのまま入れるなんてことは、できない。

目立ち過ぎて、全ての人がそれに気が付く。

が、パーツにバラして入れるのは、ルシーアに生息するマフィアがよくやっていた。

当初は最新鋭の兵器だってライセンス生産できるようになり、多種の企業が参入して、沢山作っていれば、ブツはどうしても余り始める。

西側はクリーンなイメージで知られているから、あんまり戦争屋みたいな評判を頂くのは良くないし。

そして密売屋が付け入るスキが発生した。

 


ヒョロの囮捜査官、KGBは、女神、と呼ばれていた。

彼の露出した右腕には、女神の入れ墨が入っていた。

入れ墨を入れたときと比べて、激ヤセしたのか、女神はしぼんでおかしな形になっていた。

病気か何かして、こういう仕事に飛ばされたのか。こいつも、クスリやってるんじゃないのか。

女神の痩せ方は普通じゃなかった。捜査の為に、そう見せかけているのかもしれないし、いずれにしても余計な詮索は不要だ。

ナイジェルとデュークは、は大人しく指令を待った。

「お前の仕事の第一弾は、ジャジャジャジャーン。コレだ」

彼がファイルから取り出したのは、綺麗な黒髪の白人の写真だった。

スペインとか、ブルガリア辺りに、いるのかな、こういう人。良くわからない。

ナイジェルたちは地元を出たことが無いし、彼女たちもこの北の地までは、あまり来ない。

「ジャーナリストってやつだ。ジャーナリスト。

ルシーアでは、プラウドのジャーナリストしか存在を許されていない」

そういうのって、昔の共産党ジョークなのか。

ナイジェルはどこで笑っていいのかわからなかった。

とりあえず、笑うのは止めておいた。

ヤク中の機嫌を損ねるより、ジョークの通じない堅物と思われた方が、安全だ。


「こいつはルシーアにとって邪魔だ。KGBのスキャンダルなんかを暴いてる。

古き良き、西側の犬だよ。母国ルシーアにとっての、永遠のテーマだ。

このテーマソングが流れてきたら、俺たちは刃向わなくてはいけない。

そこで、何故、お前らが選ばれるか。

彼女は、黒人には、脇が甘いんだ。西側流の、リベラルって奴だよ。

黒人はジャーナリストを敵視なんかしてないと思ってる」

「でもこの人、白人ですよ」

「……だから何か?」

デュークがナイジェルを肘でつついた。バカなことを聞いた。彼らだって、利害が合わなければ、殺しあうことはある。俺たちみたいに。

 

 


ゴールドは、バスケットボールのスタープレイヤーだった。

30歳になっても、彼のプレーは一向に衰えなかった。

一方、プロのバスケリーグに入るのは止めたものの、NPOの経営者として頭角を表したジュワニ。

彼らは、地方の黒人に希望を与える指導者として、ルシーア中のメディアに登場した。

黒人の居住区は犯罪率が高く、自暴自棄になる人が多い。

原油価格に陰りが出たりすると、ともすると、ルシーア人の地区ですらそうだった。

ジュワニは、ゴールドの肌が、年々白くなっていくのに、何もいえなかった。


しかし、ここに聖域は存在しなかった。

チームのファンたちは、容赦なくゴールドの白色化にツッコみ、白い黒人、ホワイティ、などと呼んだりした。

ゴシップ・メディアは、ゴールドが試合での稼ぎの多くを、皮膚の移植手術につぎ込んでいると書きたてた。

ゴールドは、気に病む様子がなく、

「アフリカ人は赤道直下でいつも日焼けしてる。北国にくると白くなるんだ、俺たちは」

などと適当な答えを返していた。

根暗なのか根明なのか分からないゴールドは、メディアの関心を引いた。