グローバル・ラノベと政治同人誌だよ。

人に見られたくない話はninjaid2000@gmail.com

墓地4


ここは無縁仏の天国だった。無縁でないのも、混じっているが、無縁も多い。

親族がいないわけではない。が、いてもいなくても、似たようなもんだ。

もう、戻って来なくていいよ。お前の相続する田んぼはないから。戦前の貧しい田舎の現実、行き場の無い浮浪者寸前の人々の群れ。

で、報国なる怪しい名目で、別々に祀られた、戦没者が出会う七夕の川だ。

「あんた、随分俺たちのことを痛めつけてくれたよ。

イモならイモなりに軍服姿がサマになっていたとか、ひどい戦況で明日にも死にそうで気の毒だとか、一言も言ってくれなかったのが残念だよ」

「日本はオッサンを使い捨てしたクソ国家でしょ。オッサン、韓国人になりなよ」

「韓国こそ、アンタを一生さらし者にしたクソ国家だよ。あんたこそ、日本人になりな」

「オイオイ、こんなレイプ魔、イラネーヨ、お前もバカいうなよ」

「こっちこそだ。世界史に消えない汚点を残しやがって」

「お前ら、つまらんことで揉めるの止めて、野球でもやろうぜ。

女はチアリーディングでもベンチでも、好きなところへ入ればいいよ。レギュラーに入りたかったら、強くないと駄目だな」

「もっとゲームルールを、頭脳と感性使うのにしない。男は野蛮で困るよ」

「お前らだって、体使ってくるじゃないか。かなり卑怯な形で」

「ふんなら男だけで生きてみろ、バーカ」

「女が体使うのOKにしたら」

「どういうルールなのソレ。女の裸なんて、見慣れてれば、何とも思わなくなるよ。南の島の住人と同じで」

「ランジェリー・フットボールとかだろ。チアリーダーがノーパンだったりとか」

氷の微笑とか懐かしいね。ああいうの、何か見えないかと思って、停止画面何度も押す奴、いるよね」

「もう何でもアリのインターネッツ時代には、絶滅保護危惧種だよ」

 

 


だいたい、初詣でや墓参りで、10秒とかで何かメッセージ考えるの、難しいじゃん。

なら1時間墓の前に座ってればいい。

そういう奴も、いるよ。

墓参り、1人で行けば。長居すると、蚊に刺されるよ。

冬に行くと底冷えするし。


婆さん、俺は失業しちゃったよ。天国で笑ってるか。

彼女と出来た。テヘッ

彼女と別れた。泣き。

庭の古木が枯れてしまったよ。

猫がいなくなってしまったんだ、天国からの目で、どこにいるか教えてくれ。

 

「俺は墓参りとか、行ったことないよ」

「何で。ネオナチがいるから?」

「お前は黒人と白人と、どっちで生まれてくるか、選べたら、どっち選ぶんだよ」

「そういう質問すると場が荒れるから止めろ。お前、サークル・クラッシャーとか言われない」

「被差別人種はサークル化してるから嫌われるんだよ。そのセリフ、お前に返すよ」

「嘘コケよ。群れないとコケにされるから、正当防衛の為に群れてるんだろ」


「なら、ベンジャミン・フランクリンの墓参りにでも行けば」

リンカーンじゃねーの、ソレ。たしかに、俺の酒飲み父さんよりは、キング牧師とかのほうが、俺の為になってるわ」

「俺は誰の墓参りにもいかないよ」

「自分の墓も要らないのか。お前の子供は、お前の墓を作らない」

「どっちだっていいだろ。

今、世界は墓でモメてるから、丁度いいだろ。墓なんて呪縛は、吹き飛ばしてもらって、結構だね」