グローバル・ラノベと政治同人誌だよ。

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幼い使徒1

 


同僚が市民の声を集計していた。岩崎はコーヒー休憩を兼ねて、彼の隣に座った。

「どういう投書が多いの」
「岩崎さんっていう警察官が感じが悪いから、直してくださいとか書いてあるんだろ」
「岩崎さんはイケメンって書いてあるよ」
「パチンコ潰せばいいのに、っていう投書は多いですよ」
「ロクデナシが街に溢れるだろ」
「収容所かよ」
「パチンコは俺らの収容所でもあるんだよ」
「この前、町内掲示板に、警察はパチンコに天下りするなっていうポスター貼られてたの、知ってる」
「誰だよ」
「ガラスの上から貼ってあったから、無許可なんだろ」
「剥したのか」
「そりゃあもう」
「だけど、カジノには天下れないだろ」
「そうなのか?だけど、カジノは高級な感じがして、貧乏人には敷居が高いんじゃないのか。客入るかよ」
「スロットが置いてあるから、同じだよ。
あんな騒音と空気のヒドイところで、昼間からチンジャラやってるやつは、敷居が高いとか低いとか感じるセンサーはないんだよ」
「底辺ってのは、騒音と空気がひどいほうが、落ち着くのかもしれないよ。

だいたい、かつて炭鉱の粉塵と轟音から解放された連中なんかの、子孫だよ」

「底辺は決してアッパー階層になれない、とかいうつもりか」

「だけど、この組織にいて、希望を持つのは、そんなに簡単か」

 「粉塵と轟音のお友達なんて、ここにも大勢いるよ。警察の仕事なんて、組織力学への対処と、犯罪者の相手しかないじゃないか」

 

ルノウェーの犯罪率が、ほとんどゼロになったとき、治安関係者は失業すると思われていた。

が、元々警察官僚はエリート連中の人気職、そんなことで易々と権益を逃すマヌケではない。

頭の良い連中の求職活動は、姑息だ。

それに万一何か起きた時に、交番に誰もいなかったらお終いだ。

ルノウェーの犯罪率は本当にゼロか。俺たちの仕事は、もう無いのか。

暇なので、家々を一見一件訪ねて回ったりしていた。

傷跡のある子供がいないか。誰かが貧窮していないか。

実践系ロリコン家庭内暴力男などに、お前は思想警察か、などと罵られたりしていた。

自分の家の中なら何をしても良いと勘違いしている人は少なくないし、その手に限って外面は良いから、分かりにくい。

近所の人も、隣の壁の向こうから変な物音や悲鳴がしても、トバッチリが怖いから、野放しだ。良心的な人が、通報したりするくらい。

警官は元々ロクな仕事ではないが、コレもあまり楽しい作業ではなかった。

ごめんください、と言った瞬間にドアが開いて、赤いペンキを浴びるとか。

加害者には殴られそうになるし(そういうのは慣れてるから良いんだけど)、被害者に惚れられて付きまとわれたり、二重に面倒くさかった。

暴力男にホレる奴はタチが悪い。依存心が強いし、他人との距離を取るのが下手だ。

ある警官が暴力男をぶちのめせば、次に殴ってくれるのはこの男、なのだ。

ところで、思想警察とは何か。ソ連にもあったし、そういうパンク・バンドもあった。人が何をしようと自由じゃないか。俺の思想の自由を犯すなってこと。

ルノウェーは自由の旗手を自認していた。

警察官は、家庭内暴力男に、離婚や地下ボクシングを勧め、実践系ロリコンには、幼女のダッチワイフやセラピーを勧めた。

ダッチワイフとか、探せばあるよ。日本のオリエント工業ってのがスゴイ。インターネッツで匿名で買えるよ。

悪いけどこの子女の養育権は、俺が取り上げる権利があるから。お前、何なんだよ。だから警察なんだよ。国家権力だ。

赤ペンキを掛けてくるのは、男だけじゃない。

何か文句あるの。私は好きで殴られてるのよ、私はコレでイクことができるの、というマゾな女は存在した。被害者は大体、担当した警官に惚れてくる奴と、抵抗してくる奴に分かれた。

そういう人は何度かカウンセリングを受けさせて、無理そうなら放っておくしかない。

ベットの上でのSMは自由だ。だが、コレについては結論が得られない。

好きでやっている暴力カップルで、誰が損するのか、という声もあれば、動物愛護みたいな感じで、とにかく駄目だという人がいた。

野放しにしておくと被害者が増えて、そのうち自分のところに降りかかって来る可能性が上がるから嫌だと言う女性陣の声もあった。

何でもあり。

ルノウェーはあらゆる思想を許容する、ポリティカル・コレクトの聖地だ。

警官1は、末端のオッサンだが、新聞くらいは読んでいた。

帰り際に、被害者女性にストーカーされて困っている警官2に話しかけた。

ポリティカル・コレクトって逆なんでないの。人種の坩堝、アメリカ発祥の概念らしい。

ポリティカル・コレクト言葉狩り、なんて言われた。あらゆる思想を制限してないか。ナチスは駄目、ロリコンは駄目、差別は駄目だ。

だが、そこがルノウェーとアメリカが違うところだよ。

ソレも一種の天下りだ。守るべき人権を増やす。

まだまだ物騒で治安維持が人手不足のアメリカには真似できないし、途上国にはもっと無理だ。

獣姦する権利とか、10歳の子女と結婚する権利などが、公的監視の元に、認められていた。

例えば、10歳の子女と結婚しても、性的に虐待してはいけない。全て、当局の監視の元に許された。

10歳の子女に手を出さないオッサン、コレ、テレビ番組で流して良いですか。

1、好きにすれば。出演料くれるの?

1、嫌ですね、僕は露出狂じゃないから。警察内で隠密に監視して下さい。

10歳の子女に手を出さないオッサンを、テレビで流すこと。

そう、あんまり女の裸にヨダレを垂らさない方が、逆に多くの女子に敬愛を得られて役得なんじゃないか。

 

 


「パチンコのことで世間に叩かれるの疲れましたよ」

「そうか?元々、警察はパチンコに天下りするような奴の巣窟なんだよ」

「お前、10才の子供と結婚したいオッサンが、目の前にいたらどうするんだよ」

「説教か殴るかってこと?」

「そんな奴、説教するのも面倒くさいだろ。こっちの口が曲がりそうだよ」

「ルノウェーの警察ってどうにかしてるだろ。警官ってのは、だいたいガチガチの保守がなるんじゃないか。

下手をすると、家で女子供を殴るのは仕方がないくらいに思ってる奴がいても不思議じゃない」

「ルノウェーの保守って何だよ。だけど、バイキングが似たようなことをやっていても違和感がないだろ」

バイキング、良い奴多そう。ワンピースに出てきそうな感じ。