グローバル・ラノベと政治同人誌だよ。

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幼い使徒2

 


「俺はアンタを殴りたいんだがな」
「俺を殴ると、残念ながらムショ行きだ。公務執行妨害とか、ただの傷害じゃない」
「ふんなら今から公務ってのを止めて、あのリングに上がらないか。人に勧めておいて、自分がやらないってのは、どうなんだよ」
「だけど俺より殴り甲斐のある奴はゴロゴロしてるよ」

ボリスは辺りを見渡した。確かにイラつく顔が多い。そう隣の警官に言った。

警官は、お前も大分イラつく顔をしてるよ、と思ったが、面倒臭いので言わなかった。イラつく顔というか、ヤバイ顔というのか。

家で女を殴っていれば顔も歪む。

DV常習者の離婚は、まず生贄を失ったことで逆上するが、新たな暴力衝動の発動の場があると聞けば、聞き分けが良くなった。

「お前けっこうビビってるだろ。人を殴るのは好きだが、対等に人となぐり合うのは嫌いだ。お前はそういう奴だ」

ボリスは衝動的に、俺はコイツを殴ってもいいんだ、と思ったが、普段から体を鍛えてる警察官に敵うわけが無かった。

だったらこの辺の顔の歪んだ奴らの方が、まだ倒せそうな確率が高い。

地下ボクシングは、ヘタレにはキツイ。根性を試される。

試合に出れば、真面目に鍛えない限り、マジ殴りされるし、外から見ていても、興奮した観客にタコ殴りにされるリスクが、無いとはいえない。

間違って殺しなどが起きないように、辺りを警備員がうろついていた。何しろ、ルノウェーの警察は、暇だ。

「お前ら、本当に暇そうだよ。ソレが庶民に悪名高い、天下りってやつなんだろ」

「本気で天下りするなら、興行主もテレビ番組化も手掛けるよ」

「ソレは総務省って奴が仕切ってるのか」

「お前はハンパな知識のある野蛮人だな」

 


人を救うと言って、誰かが思いつく方法は1000通りある。

マリア像を拝むことや、頭の悪い子供にあんまり向かない勉強をさせること、戸塚ヨットスクールで5歳児を海に放りこむことなど。

パチンコも地下ボクシングも、普通に神聖な場所だった。

日本の警察官僚1は、カジノ法案の議論を傍聴していた。

パチンコだって、競艇だって、現代社会の負け犬を精神的に救済して、犯罪行為へ走るのを止めているかもしれない。

ギャンブル中毒者に凶悪犯罪者が多いという話は聞かない。その程度に情動がチンケだから、パチンコに嵌る。

ただ、小銭を盗んだりはするらしく、もっと良い精神安定剤がないかどうか、議論の余地があった。

そう、廃人だ。廃人利権はつねに草刈り場だった。

カジノ反対派が国会で念仏を唱えたり。仏教ですら、廃人利権に介入してきた。

何にハマり、何に救済されるか。

そんなの人によって頭の作りが違うから、どうにもならない。適当に乱立させて、好きにやってもらうしかない。

だけど人には習慣性があるから、パチンコは既得権益だろ。チンパンジーにオナニーを教えると一生やってるみたいなやつだよ。

たまに違う業種に付け替えて、利益を社会へ回せよ。ハイハイ、競馬や宝くじにも言って下さい。

サッカーくじ文科省へ。競馬は農水省へ。

ソレ、省庁対立の目玉にでもしたら。庶民にも大分、分かり易いから。

別に、対立してませんから。

管轄がかぶってモメたり、省庁再編とかでゴタゴタすることがあるだけです。

それでベガスのカジノは、その中毒を抑えるための、業種付け替えサイクルで、出て行ってくれるの。無理だろ。

アメリカはあらゆる統計を取る。

「その統計はくれないの?」

「ヤバいことが書いてあるんでないの。廃人が増えるとか」

「アメリカ自体は、カジノを増やしてるの、減らしてるの」

「カジノは観光客用だから、地元の常用者はどうでもいいんでない。

常用者は、ロクな仕事や家庭がないからギャンブル中毒になるんで、そんな奴まで気にしても、時間の無駄だよ」


ボリスは、以外と女が多いな、と隣の警官に言ってみた。

地下ボクシングの観客席には、また、男が血を流して殴り合いをするのを見るのが趣味という、野蛮なギャルたちが屯っていた。

警官は言った。俺は、あんな怖い女、ゴメンだよ。まあ、頑張れよ。

あのリングで最後まで立っていたら、あの子たちは、お前の部屋の前を、期待に溢れた目で、順番に並ぶんだから。お前みたいな野蛮な男に抱かれたいってな。

地下ボクシングは、暴力で女を喜ばせることが出来る、稀有な空間だ。

 

 

 

 

「地下ボクシングは腹立たしい。地上と何も変わらないよ。俺はいつも殴られる立場だった。だから弱い奴を殴る。このサイクルは止めることが出来ないよ。プライドがない人間はいない」

非力で暴力的、生まれついての救えない奴だ。キリストにも釈迦にも救えない。

「じゃあ豚なんかどう。あなたは豚を痛めつけるのが好きなんでしょう」

豚か、豚ね。俺の痛めつけていたのは何だった?豚なのか。何なのか。

「解体屋なんてどう。スッキリしそうだけど」

老朽化した建物を派手に破壊していく、解体作業。日本にもそれを、精神障碍者にやらせている会社があるらしい。

障碍者雇用の一環だ。作ることは出来ないが壊すことは切る厄介な人種だが、穏当に処理するしかない。

「だけど、血が出ないのが、あなたにとってはつまらないのかしら」

過酷な地下ボクシングに適応できない人は、廃棄物業者や屠殺場なんかが紹介された。さすがに家畜相手には、負けない。

屠殺名目で、好きなだけ痛みつけることが出来る。が、当然、活動家の避難を浴びた。

「あの動物愛好家ってのは、殺しちゃいけないのか。あいつ、何食って生きてるんだよ。生物は何かを食わないと生きて行けない」

「野菜とかでしょうね」

「野菜だって引っこ抜かれるときに、悲鳴を上げるかもしれないだろ」

「単に感情移入しやすいか、しにくいかの違いでしょう。彼らにとって動物は可哀想なカテゴリに入った、それだけです」

「ソイツはチーターに食われるシマウマも命がけで救うのかよ。お前がライオンに食われてみろ。あいつは食物連鎖を知らない。人間の原罪を知らない」

「アナタが原罪なんて言葉を知ってるのが驚きです」

欧米では恐らく、人間の人権は既に守られ過ぎて、動物の権利に口を出す人が多い。日本でいう人権屋みたいなの。

だから日本のイルカ漁や捕鯨船は、ターゲットになった。

つまり、イルカ漁ごときに文句をタレる神経が分からないと嘆く日本人の人権は、ないがしろにされ過ぎているのだろう。

ただ、過去の植民地支配に見るように、欧米人は、一旦、人外魔境扱いした相手には、容赦がなかった。テロリストや不法移民。

ソイツらを取り締まるのはキツイ作業だった。ルノウェー警察の仕事は、連中のせいで、少しづつ増え始めた。

過激派のイスラムの連中がテロをすれば、ヘイトクライムやネオナチが台頭してくる、そういう悪循環だ。

 

 

「俺は、お前を犯していいの」

「物理的には無理ですよ。私は犯される仕事はしてないんです。何なら、当局の監視化で風俗嬢とセックスでもしますか。相手を傷つけたムショ行きですけど」

「だったら俺は豚の屠殺にでもしておくかな。ダッチワイフをぶっ壊すかな。だけど、俺は何でこういう奴なのか。お前は、どう思う。

俺には人殺しの本能がプログラムされている、そういうことか」

普通、セラピーはヌルい。根性のねじ曲がった愉快犯なら、女性スタッフに、ヤラせてくれるんですか、ファック、などと吐き捨てて、施設を後にして、お終い。

ルノウェーの精神医療施設は、変だった。

相手は暴力犯罪を学んだ、問題人種を扱うエキスパート。

対象は、何しろ暴力の前科があるから、拘束具を付けられ、自分の選んだ相談員と話すだけ。しかし口撃は自由だった。

相手を死ねと罵倒しまくることから、殺したい相手を列挙することまで。本心を言っても、相手は釈迦のように笑っていた。

それが、バカにされているようでもあり、倒錯した快感を味わうこともあった。

待合室には、残虐描写の多い漫画や映画などが豊富にあった。

そこで彼らは、自分の心の奥底に潜むものの正体を知った。扱い方の分からない魔物を、捉えるチャンスが生まれた。

暴力性は戦場では戦果になりえ、全てが破滅をもたらすとは限らない。

この手の人種の残虐性は、消すことが出来ない。

サイコパスは生まれつきだ。

ルノウェーの左翼は、平和を唱えるだけのお花畑脳ではないから、ずっとナチスソ連などの凶悪な集団に囲まれて、牧草地を維持してきた。