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1、このサイトは書き直し中で、文章崩れています

追々直すので少し待ってください。

幼い使徒3


多くの児童虐待は、大人になるまで発覚しない。

子供が自分で動ける年齢になって初めて、家出したり少年院に入ったりマフィアになったり、いろいろなパタンがあった。

そこで初めて、自分の家が可笑しかったことを知る。自分のマトモに生きるチャンスが潰されていたことを知る。

鳥の雛は、生まれて初めて見たものを親と認識した。すなわち、生みの親と、その側にいる男。

どれだけ殴られても、タバコの火を押し付けられても、子供たちは、彼のことをお母さん、お父さんと呼び、彼らに好かれようと努力した。

幼い子供は、他に頼れる大人を知らないし、

殴られることが良いとかいけないとかいう、認識はできない。

仮に子供が交番へ、暴力を振るわれています、助けて下さい。と言いに来ることが出来たとして、警察は児童相談所に通報してお終いだろう。

児童相談所は、親から人攫いなどのクレームを受け、または受けなくても、家庭に連絡が行き、結局、その子供は救われない。

幸運にも傷痕などから、虐待の証拠を掴んだケースすら、すぐには保護されない。傷跡の残るような暴力行為は、10回までセーフだ。

10回以上発覚したら、そこで初めて警察へ通報し、暴力親を児童虐待で逮捕することができた。虐待10回で、死ぬ確率は低くない。

現在、役所が少子化対策を勧めようとして、かえって若者サイドに嫌気される現象が起きているが、

役所自体が大型の孤児院でも作って、被虐待児童を保護したらいいのではないかと、大野は思っていた。

役所がそれを堂々と行えば、差別の対象にはされにくい。

役所は世間からリストラを要請されているし、IT化、省力化で、要らない人員が増えた、

が、こうした人道目的の人員は足りていない。

民生委員や保育士、介護士などは常に人手不足だ。

しかし、そうしたサポートの充実には、日本の家制度を壊すなどの、倒錯したクレームがつねに寄せられた。

そういうクレーマーに、大野はこう思う。

だったらアンタは年金もらうなよ。医療費も全額自己負担で、中小企業や農業の補助金も貰ってはいけない。完全に家族の収入に頼り、役所のサポートを一切使うな、と。

児童虐待する親は、頭のおかしい人が多い。

子供を手放すか、大切にするか、ハッキリしたほうがいい、といえば、子育てストレスに悩む人たちから反感を持たれるかもしれないが、

子供を虐待して置いて、手元に置きたいというおかしな親は多い。

要らないなら、孤児院などへ捨ててくれた方が、子供は安全に育つ可能性が高い。

かつては劣悪な孤児院があったが、最近は、大野ら、職員たちの努力で改善されつつあった。

暴力親は、子持ちの家庭に配布される補助金目当てに、子供を商材として作って、手元に置いて殴っている可能性も否定できない。

女は子供を産んで当たり前、と言う風習も、虐待の増加に拍車を掛けた。

子供を育てるのに向いた精神構造をしていない人間は多く存在する。男にも、女にも。

もし全ての人間に子育てが可能なら、医療はいらない。

全ての人間の心身が完全に健康で、例外はありえないという、気の狂った仮定。

 

 

 

 


日本の政治文化には、虐待を生む土壌がビルトインされていた。

まずは右翼サイド。日本の警察は、体育会系の組織だった。

体の弱い人間や、集団行動の出来ないメンバーはいない。

彼らには、そういう人間の存在が仮定できない。

仮定されたとして、その手の人種は、社会のクズや犯罪者予備軍のファイルに入っていた。

警察官は、厳しい訓練で、血反吐を吐く。

上からの理不尽な命令は当たり前だった。

だから自分も上から理不尽な命令を下す人間になって、何が悪いと思う。

虐待くらい、訓練のうちだと思っているか、

聖性の足りない母親が全て悪いと思っているかの、2タイプがほとんどだ。

 

 


セーフティ・ネットになるはずの左翼の身内にも、裏切り者は多い。

日本のマチズモ左翼は落ち目で、票田を増やしたかったから、劣悪な家庭環境などから、保護を求めて駆け込む人々に、子供を持つことを推奨した。

今の左翼団体の元には、フェミニストが混じっていたから、難民が、彼女たちに行き当たれば、欲しくもない子供を作る災厄を逃れることが出来る。

運の悪い人は、紹介という名を借りた強制の元、適当な男にあてがわれ、欲しくもない子供を持ち、自分の境遇に不満を持ち続け、子供はその被害を受けた。

マチズモ左翼にとって、それすら商材だ。精神の歪んだ人、弱者なら何だって良かった。

宗教の信者にしても良いし、自分を保護者に仕立て上げて、社会的地位を底上げするのにも使えた。

貧しく、心に傷を抱えた人間は、洗脳しやすく、票田になり、便利な存在だ。

弱者がいないと生きていけない人間は少なくない。危険なのは、ロリコンだけではない。

 

 

 

 

民生員は孤児の手を引いて、街を歩いたりした。孤児院の中だけでは、閉塞するかもしれない。気晴らしが欲しい。

安い食べ物屋で食事をしたり、何かスポーツをやったり、一緒にテレビゲームをしたり、子供の個性に応じて多くの対応を取った。

民生員はボランティアだったが、一応適性テストはあった。

民生員の名目で孤児に悪戯を働こうという人が、混じらないとは限らない。

一日の終わりが来ると、彼らは胸が引き裂かれた。

「どうしてもう終わりなの。僕のことに飽きたの」

孤児院に戻る時間になり、子供たちはもっと遊んでいたいと泣いたりした。

孤児院を快適なスペースにするのは、原理的に難しい部分があった。

孤児同士が、良好な関係を築ける確率は、一般の子供より低い。

幼少時に虐待を受けると、子供のコミュニケーション能力の発達は、著しく阻害された。

職員が目を離したスキに、激しいイジメや傷つけあいが起こった。

民生員は彼に言った。

誰だって好きな人に会えなくて寂しいことはあるよ。

パートナーが単身赴任している人、愛する人と死別した人、つきあっていた彼氏や彼女に振られた人、孤独に暮らしている老人など。

「次はそういう人に会いに行ってみようか。孤独とどうやって戦うのか、教えてもらおう」