グローバル・ラノベと政治同人誌だよ。

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土建1


MAKIKO姉は人使いは荒いし、

男連中のことを何もわかっていないが、

必ず仕事を取ってくる。それが、この業界で一番大事なことだ。工夫たちを、食わせていくこと。


父親が土建の世界の神様で、彼女に頭の下がらない人は多い。

地元を反原発の左翼に牛耳られてからは、I県に移ってきて、フィクサーをやっている。

「眉毛ー」
「はい」
眉毛太い事気にしてるのに。H野はしょぼくれた顔で、MAKIKO姉の側へ行く。

「猿山にヤキ入れたらどうかな?」

猿山は市役所の担当者で、本当の名前は中山なんだが、猿に似てるから猿山、

彼女の「ヤキ入れて」は好きに解釈できた。

役人の言うことを聞かせられるなら何でもよかった。

下っ端の従業員たちは、その手段を考えるのが、嫌いではない。

「眉毛」は、自分の太い眉毛のことを忘れて、ウキウキしながら持ち場へ戻っていく。

 

 

 


利益誘導型政治で、復活を目論む落ち目の保守系政治家Oは、政界に復帰しすぎた過ぎて、

「隣の県に地震起これ神社」を自分の敷地に立てている、これを知っているのは、側近と出入りの業者である。

原発ムードの高まりで、「大先生」の地盤が陥没すると、

女狐はI県へ逃げた。

Oは、中央政界で汚職で失脚したこともあいまって、世間から「汚」と呼ばれている。

 

 

 

 

「何してるんだ」
「雨乞い」

Oは、部屋の真ん中に、御座を敷いて座っていた。

ここは汚沢先生の作った神棚だった。

神社と行っても通用するくらい、立派なしつらえがしてあった。

これを作るのに、どのくらい工事費を着服したのか。

多くの人々が、仕事が入らなくて、ヒマだった。どこにエサがあるのか、遠くで鳩が泣いている。減った田んぼに増えた道路。

背後のテレビから、とんでもない知らせが入ったのは、そのときだった。

「東北地方で震度6地震が起きました。繰り返します、1で震度6地震がおきました」

「雨乞いが効いたのか」
「何を祈っていたんですか」
「何か。仕事こないかなって」
「効きましたね」
N元は、おべっかを言った。

人に聞かれたら困るが、あいにく、ここには3人しかいないから、3人のテンションの上がるセリフが必要だった。

つるんできたT田、こいつは仕事がなくなってクサクサしている。

適当なことを吹いていないと、やっていられない。

「効いてねえよ。仕事は全部被災地へ行っちまう」
「俺らが向こうに乗り込めばいい」
「他人の縄張りへ?」
「地元の土建屋は壊滅してるに違いないから」