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保育士のサポートをするアルバイトを、大大大大募集「田吾作町役場」6


山下と隣にいた男、ドクターはテストに合格して保育所の補助スタッフをやった。

ドクターは元ポスドクだそうだ。
園内には、保育士の資格持ちの人と、素人が混ざっていた。

素人は雑用が多く、そのせいで、本業の保育士には、余裕が生まれる。

 

 

 

 

 

「あの、蚊取り線香の看板の張ってある家の爺さん、すごいポケモン持ってるよ。見た?」

「ジジイでポケモン持ってるやつなんて、尊敬できないよ。

暇だから丸の内とか渋谷とか行って、集めてるんだよ。子供じゃないんだし」

「丸の内や渋谷で、ポケモン出るか?あんな街中で出たら、渋滞がますますひどくなるじゃん」

「リーマンが切れるよね。何、昼間っから遊んでるんだよ。税金払えよ、とか」

「リーマンでポケモンやってる人、多いって、テレビに出てたよ」

「ここよりは、出るんじゃないの。ここのポケモンは、俺らが来たから少し増えたって話」

ポケモンをどこに出すかって、誰が決めてるのかな。嘆きの壁とか、バチカンに出して、怒られたとか噂ない?」

任天堂の、偉い人か、偉くない人。徹夜でゲーム作ってる下っ端の人。

いちいち許可とか取るのかな?出して良いですかって」

「許可取りに来られても、ポケモンって何ですか?って感じだよね。当初、ここまでは流行るかどうかわからないだろうし」

村には、ルールがあった。例えば、テレビゲームは園内では禁止、外ではOK、って感じ。

大人になれば単純さに飽きて卒業していくが、子供に中毒性の高いテレビゲームは危険だ。

それらは、よくできていて、ゲーム会社の競争で、ますます精巧さに磨きがかかった。

子供によっては、猿みたいに一日中スマホの前から離れない。

大人でもそういう人はいるが、それは、何か、精神に異常があるとか、ひどいストレス環境下にあるとか、人生で負けが込んで逃げ場所を探しているとか、特殊なケースだ。

 

 

 

自然と触れあいながら育つことが出来ます、は、一応、ここの売りではあった。

だから彼らは、子供を引率して、近くの川や田んぼに、よく行った。

しかし、農作業は、嫌う子供と、喜ぶ子供に分かれた。

泥水の中に、喜んで入っていく子供。

嫌がって逃げる子供。

変な生き物を素手で捕まえる子供。

友達に、変な生き物を服の中に入れられて、大泣きする子供。

だから、強制にはしなかった。

幼稚園からの田舎留学は、新しい試みの為、保育所は、とりあえずクレームを恐れていた。

幼児の田植えは、全く戦力にならないどころか、後から適当に植えられた稲の位置などを直さないといけないし、農民にとっては、邪魔だった。