グローバル・ラノベと政治同人誌だよ。

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Chinese Palestine8

 


マッツンは、北京の裏通りで変造スマホやクレカを売っていた、ザーヒルというパレスチナ人と仲良くなった。

清華大学へ通っているという、インテリ。並んでいるのは、研究室で暇なときに作ってみた、ガラクタ。

「将来的に、誰がどこの会社に行っていくら儲けるなんて、分かるわけないよ。むしろ決めた通りに動かそうみたいな圧力が働いて、ビックブラザー化するよ。ここは中国よ、選挙権もない」

サーヒルは学友と話し込んでいた。

サブプライムローン国債だって、そんなことにはならないから大丈夫だよ。

コントロールできないから荒れてるんだよ、逆に。そしてそれは必要な自由だと、ソ連崩壊が証明した。

人民の具体的な進路なんか、当局は決める必要ない。

いくら儲けるかどうか。ただの税収の予測だから」

ザーヒルと同じパレスチナ系、だろうか。見た目、女子高生くらいなのに、中身がビジネスマンみたい。

「DNAとか学業成績か。確率論的に言えば、だけど。

稼ぐのに向いた性格傾向とか、そういうテストもあり得るし。

どこの企業の人事だって、誰がどれだけ稼ぐかを見極めて、何らかの傾向に従って採用しているんだし、それと同じ」

中国の大都市で進んでいるという、データ実験の噂。

自社のPOSシステムが、100万光年、遅れている気が、マッツンはしてしまう。

コンビニは過去のデータから売れ筋を揃えて、客を待っているだけ。それもアマゾンの豊富な在庫と、ユーザー別の情報ストックに押されて、キツイ。


ここで禁止令でも出されない限り、コンビニはカタイだろう。こんな細々したキツイ仕事は他の人はやらない。

中国は、腐敗して、汚れているが、新しいことをしたいという熱気にあふれていた。

ここで暮らしていると、安定したレールがつまらないものに見えてくる。安定したレール、それも蜃気楼かもしれなかった。

危機に瀕していない日本企業は少ない。

だが、多くの中国人にとって、安定するとは、袖の下を送りあい、利権を漁るネットワークを築いたということ。

日本人がそれに憧れたって、ツラいだけなのに。っていうか、その部分には憧れてないから良い。

中国人も日本人も嫌がっていた。この独裁と腐敗は何とかして欲しいと。

マイナーチェンジを望む中国人は多い。やはり、独裁に陰りが差し、蜃気楼が漂っている。

 

 

 


「オルドスは、邪魔です。都市から尻尾を巻いて逃げた漢人が二流化し、

ウイグル人パレスチナ人が既得権益を牛耳り、経済的に成功している」

「ですが、パレスチナ人は、イスラエルとの密約で受け入れた難民です。ウイグルチベットとは違う。そう簡単に弾圧とか出来ませんよ」

チベットは昔からインドやイギリスが嘴を挟み、ことあるごとに迫害とか環球メディアが騒いで、中国を牽制した。

当局にとっては、目の上のたんこぶだ。かといって、国境の要所にあり、あの高地を失うわけにはいかない。

「当局は人種の融和を目指していたのではないですか。

そのように世界へ喧伝したでしょう。アメリカのように、優秀な人材を集め、ナンバー1を目指すと」

「外国人は、あくまで傭兵です。中国は、すぐれた傭兵を多く擁する。その為に人を呼んでいます。

が、皇帝は中国人だ。中国共産党に外国人がいますか。子供でも知っていることですよ。

一事が万事で、ああいう倒錯した都市は危険です」

「もともと幽霊ビルを、土地を売った金で買い取ったのは、ウイグル人です。

法律に則ったら、彼らを追い出すのは難しいし、

今更、オルドスくんだりまで行きたい、優秀な漢人もいない」

リウは、当局の独占するデータ公開を求めるのは、ひとまず諦めたようだが、何を思ったか、オルドスに行き、胡散臭い地域おこしなどに手を染め始めた。

当局に逆らう為に生れたような男。

彼としては、ビジネスチャンスを求めて動いているに過ぎないが、その1つ1つが当局の神経に触る。