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1、このサイトは書き直し中で、文章崩れています

追々直すので少し待ってください。

Chinese Palestine14

 

「お前らは、役所の資料を、奴らに見せたんだってな」

中央役人2の、甲高い声が響いた。

オルドスの役人たちは、俯いている。

またもや俺たちはお終いか。

古株たちは、僻地に飛ばされた時点で、出世街道は終わったと思った。

オルドスにチラホラ人が集まってきたとき、もしかして、と思った。

しかし、俺たちはリウや浜田といった、胡散臭い奴にデータを見せてしまった。

「ウチは、どこでもウェルカムです。中央が資金を回してくれないからです。外資から頂くしかありません」なんて言ったら、クビ切りでは済まず、砂漠に死体が埋められそう。

オルドス役人1は思った。2匹の猿を、別々に派遣してくるのをやめろ。方針を統一してから来い。

でも、「中央役人1さんたちは、彼らを泳がせると言っていましたよ」なんて言ったら、コレまた砂中行き。

党の派閥争いはしょっちゅうだ。頭を低くして嵐が通り過ぎるのを待つしかない。

それで、中国の役人はよく、誰がどの意見で、誰が誰と対立していて、誰がどの利権で、というマップを作って、頭を整理したりしていた。

もちろん、誰も見ていないところで。たまに親族、もしくは、親友中の親友みたいな人と。

この独裁ジャングル、誰が誰をチクるか分かったものではない。

中央役人2の立場はこうらしい。

党は、データ使用の主導権を、海外や外国人の多い地域へ渡したくない。例え、僻地のデータであっても。

チベットウイグル、辺境の都市群に、あまり大きな顔をされると、海外勢に侵食されるキッカケになると。

 

 

 


「オルドスの役所を試験的に効率化して、システムを日本へ輸入する、か。

ハハハ。お前はどっちだ。外人の犬をやる変人趣味なのか。日本鬼子の侵略遺伝子の後継者なのか」

先方は、珍客に戸惑っていた。高島は、中国の中央役人2に、霞が関の名刺を渡し、澄ました顔でいった。

「日本の役所のパソコンはほとんどウィンドウズだし、空港や要所の監視システムはアクセンチュアといった米系が独占しています。

金が掛かって仕方がないんです。彼らはボりますから。

F35やオスプレイといった戦闘機まで、万事がその調子です。

そこへ来ると中国は、日本より研究開発に獰猛な姿勢を見せて、アメリカを追撃する勢いです。かつ、安価です」

これは嘘だった。安価なはずがない、元は安価なものを100倍の値段で売るのが、中国の日本への態度だ。中国当局は、アメリカよりゲスだろう。

交渉はカマをかけることから始まる。

「アメリカを追い出し、中国の情報圏に入るのか」

東アジアは、ずっと中華圏だった。南はベトナムから東は日本まで。中央役人の一部は、それを全て中国の手中に収めるつもりでいた。

その妄想をかつて、日本の八紘一宇が継ぎ、敗れ去った。日本の侵略者たちは、カラードの根性を見せ、白人をアジアから追い払った。

大アジア圏。そういう話は1990年代からあった。

例えば1997年に発生したアジア通貨危機を収拾する、円圏という構想があり、アメリカに潰されたという。

日本がGDP2で、中国は後続ランナーだった時代だ。今なら完全に元が支配通貨だ。

南はベトナムどころではない、東南アジアのほとんどを、華僑が牛耳っていた。

列強に食い荒らされていた清朝末期から近代。

祖国の窮状から逃げ出した華僑が、思わぬところで役に立つ。

当然、アメリカは東南アジアで苦戦し、利権の一部を日本へ移譲したがっていた。

割に合わない高コスト部門は、日本へ。それが日米同盟だ。

日本人は、どちらも両天秤に掛けて生き残りたい。両天秤といって物騒なら、G2が余計な諍いを起こさない為の架け橋になりたいくらいだった、穏当に言うと。

いずれにしても、どちらかの食い物にされて終わる気なんかない。