どうでもいい

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Chinese Palestine13

 
「ハイファは狙われてるの。側で監視しろって言われたよ。そのおかげでハイファに会えたからいいんだけど」

ユスラはアッサリ党2を裏切った。ユスラは子供の頃から、ハイファの忠実なスパイだ。ただハイファほど頭が回らない。

少しばかり、見た目が派手なだけの、年子の妹。

「バーカ、ユスラは私にそれを、言わない方がよかったよ。こんなの、党に筒抜けだよ。

私は党の資金でここへきて、研究者の見習いとして、いくつかの機密に触れているの。

私がマークされるのは当たり前だし、ユスラ。あなたもそうよ。

こうなったら私達は、党2に聞かせるような話をするしかない。彼らが得をして、私たちを知恵袋として生かしておいておいても良いと思うような何かを」

ユスラは泣きそうになった。助けてくれた姉を、危険にさらしてしまった。スパイ失格だ。

どうしよう。清華大学や中国開発銀行で研究に邁進していたハイファが、マヌケな私みたいに変態に捕まって、ロクな目に合わないかもしれない。

「ストーカーしてるのは、党2だけじゃないかもしれない。

ユスラを飼ってるのは党2よ。だけど、私を追ってる人には他にもいると思う」

 


中国投資銀行インターンをしているハイファの話しはこういう感じだった。ユスラは必至で理解しようとした。

中国の各都市は、行政の入手した、DNAデータや体力、知能検査の結果などを、完全に匿名で、投資機関などを対象に、公開していた。

将来の都市の税収を予測する為の指標で、個人情報との紐付は禁止される。

DNAデータか。北京のテロリスト疑惑で、ユスラたちが取られたアレ。オスドスのパレスチナ人が、全員シロだったアレ。

冤罪を晴らす、悪くないツールかもしれない。それがユスラのイメージ。

 

都市の債権の収益率は、将来の税収を元にシュミレーションされる。

住人が払っている税金は、収益に応じてマチマチだ。100円から10億円まで。

このデータを公開するのは何故か。投資家は、その地方債の回収可能性を考慮して購入する。

一律に人口から税収を算定せず、住人の1人1人が、どれだけ稼いで、どれだけ都市へ金を落とすかを予測した。

そう。お金を沢山集めて成功する都市が勝ち、そうでない土地はお終いか。

ハイファとザーヒルという有能人材を、北京へ取られた、オルドスはどちらなのか。

 

 

 

ユスラはハイファを連れて、党2の元へ赴いた。

「ただいま、ダーリン」

「お前は、俺を裏切った小娘だよ。やっぱり姉の方が好きか。俺はロリコンの猿だ。オルドスから北京へ来たいと言った、お前の弱みに付け込んだ」

ハイファの言う通り、通抜け。ユスラは俯いた。

「私達は日本へ、中国の役人と連携するよう、売り込みに行きます。もしくは、利権をチラつかせてエスを作る。スパイです。日本はそろそろ弱体化しているし、少しづつ取り込むチャンスです」

ハイファが話を引き継いだ。ユスラは党2の袖を引っ張った。愛人だった彼女の、精一杯の媚びの仕草。

「極東からアメリカを追い出す、か。あんたたちは、イスラエルの迫害の被害者だった。イスラエルは、アメリカのバックなしには、瞬殺されていた砂の孤島だよ」

パレスチナ人の心情を理解していただいて、安心します。党の懐は深い」

「だけどあんたは、日本に縁がない。H田っていう元コンビニ経営者と、霞が関のT島っていうコウモリ野郎くらいしか」

「あなたたちが私を追っているのは知っています。反動分子として。ただ、あなただけでは、ありません。例えば、党3と言う人は、オルドスのデータを独占したがっています。

が、私は研究に精を出しているだけで、売国奴ではありません。

パレスチナ人は、窮状を救った、中国に足を向けて眠れません。

それを証明する為に、あなたの犬になります」