グローバル・ラノベと政治同人誌だよ。

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IMF case7


随分下らないことをさせられた。

裸踊りをするか、死ぬか。

このホテルのセキュリティは麻痺しているらしい。

が、今夜、誰かが連絡してくれば。

最悪、明日の日程に姿を現さなければ。

誰かが気づくまで、ギリギリまで引き延ばそうと思ったが、タイムリミットは3時間だと言われた。

南米のセキュリティは何とかしないといけない。

死して礎になるか、恥を晒して礎になるか。

別に、誘拐マフィアから、やむなく強要された裸踊りごときで、失脚するとは思えない。

ただIMFが、そういうことで世間から興味を持ってもらってありがたい組織かどうかは謎だった。

とくに裸踊りで盛り上がるような、下らない連中から。

IMFの理事は、どっと疲れが出て、ベットに沈み込んだ。

防弾チョッキもついていない、寝間着だけで、ここまで安心できるとは。

テロリストの連中は、用事が済むと、サッサと部屋を後にした。誘拐というより、テロではないのか、コレは。

どのように定義しようと、自分の裸画像が世界に広まった事実はもう消せないが。

2人のボディーガードの縄は、彼が解いた。

 

 

 

フアンたちの給水車は、ロレンシオが指定した場所へ着いた。

水屋の置いて行った新しいスマホに地図が出て、ナビゲートしてくれた。俺の借りたガラゲーとは大違いだ。

ロレンシオの横には、ニコニコしたオッサンがいた。立派そうな奴だ。

地元の金持ち連中や、海外から来た、ビジネスマンって感じ。肌の色とか、風格が、俺たちとは違うし、雰囲気はマフィアのロレンシオとも違う。

「これは俺の兄さんだよ。雇ってくれたら、俺はディーターさんのボディーガードになっても良いよ」

ロレンシオがオッサンに言った。思い切りタメ口なのに、オッサンが気を悪くする気配はなかった。

「人を雇うときは、ソイツが何ができるかを聞くようにしている」

「俺たちは学が無い。出来ないことは出来ない。書類を仕上げるとかプログラムを書くとか。だが、出来ることはできる。雑巾がけでも小間使いでも鉄砲玉でも、何でも」

ロレンシオは、2人きりになったときに、ホアンに言った。

「俺はココを、一定期間したら逃げるつもりだ」

「何でだよ。この職場、クソが1000回くらいつくほど、条件良いだろ」

「あのオッサンは、俺のことを好いてる。嫌な意味でだ」

「ああ、そのくらいのクソな理由がないと、こんな職場にはありつけないだろうな。そんなことだろうと思ったよ。お前は昔から」

「人の古傷を抉ることを言うのは止めろ。俺がマフィアになったのは、そのせいじゃない」

「だけど、どうするんだよ。俺はこんなんだし、お前はまた、マフィアに戻るのか」

「カタギの仕事を探せばいいだろ。

俺らは間違って、IMFに連絡しちまった。IMFってのは、すごい機関なんだろう。セキュリティもすごいだろう。

逆探知されて、声紋とか残ってるかもしれない。俺はしばらく大人しくして、カタギになるよ」