グローバル・ラノベと政治同人誌だよ。

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フセインが石油の代金を、迂闊にユーロ決済にしたのが、アメリカの堪忍袋の緒を切ったと言われている。

当時のアメリカは金融工学に熱中し、ますますドル覇権に踏み出した頃。

こんなチンケなヒゲ将軍に、水を差されてはたまらない。

「兄さん、勘弁して下さいよ。調子に乗ってるって、カラードにしては、でしょ。

植民地が生存の為に独自戦略すると、調子づいてるとか、お約束でしょ」

イラク人は白人です」

「残念でした。ペルシアのイラン人は、アーリア人かもしれないが、イラク人はアラブ人です」

「兄さん、本当に人種差別してるでしょう。イランだけ独裁しててセコイですよ。奴らだって、危ない兵器とか持ってますよ、相応に」

「油田の量が違うのかね。どうも、イラン・イラク戦争には、勝って負けた、というやつだね。勝ったイラクは、国家存亡の危機。負けたイランは平然とアメリカに中指立てて生きてますし」

フセインの側近は頑張った。そしてフセインに見つかり、処刑された。

 

 

 

スター・ウォーズ計画、ものすごい金掛かるでしょう」

「掛かるよ。だからやるんだよ。誰も追いつけない、銀河の彼方へ、アメリカを連れていく」

「研究費を絞り出す為の名目とか、どうします。ソ連は最近弱いでしょう。ゴメンナサイとか言ってきてるし。

あんなんで納税者を騙しきれますか、やっぱり方々に戦争仕掛けておいて、ヤバ目って空気にしておきますか」

レーガノミクス最盛期。断末魔のソ連はすごかった。確かに。

アフガニスタンの諸民族は、押しなべて勇敢な戦闘民族だが、機材とかはサッパリだった。

だから、最新戦闘機とか、デカい戦車とかで攻め込まれたら、お終い。

そこへ、彗星のように現れたアメリカ。

図体のデカイソ連軍を追い出し、アメリカは世界の覇者になった。

が、勇敢なアフガン・ゲリラは、他人の犬でいるつもりは、全く無かったようだ。

例え相手が世界王者であっても。

何しろ彼らが教わったのは、当の世界王者の戦略だ。

ノルマンディーやベトナムを潜り抜けた、世界最先端の戦い方だった。

 

 

 

アフガンの命は安い。ここ30年のうちにそうなってしまった。

多くのサウジアラビア人たちが、911で貿易センタービルに突っ込んだとき、アフガンでは、粉塵を噴き上げる倒壊映像で大いに盛り上がった奴もいれば、

事態が地球の裏側過ぎて、どうでも良い奴もいた。

盛り上がった奴、すなわち、CIAに訓練を受けていたアフガン・ゲリラ周辺だ。

ソ連を追い出すために作った、即興部隊。

こんなん、大したことないやん。

アメリカにとってこういうのは、ピンカートンの反組合活動から、反日フィリピン・ゲリラまで、ただのガキの使いだった。

ここまで遺恨を残し、世界史に名を刻むとは誰も想像していなかった。

これまで、こんなことはなかった。

泥沼に陥ったことは何度もあったが、泥沼を泥沼にしたまま撤退して、アメリカ本土へ引っ込めば済んだ。

ベトナム人だって、黒人だって、誰もここまでやってこなかった。

現地を荒らして引き上げた米兵たちを、血まみれになって追いかけては来なかった。

 

 

 

仲の良かった親族たちが、欧米の犬になって帰ってくる。

これがカリスマ性と知能を備えたビン・ラディンには納得ができなかった。

アメリカとか大したことない。俺の方がスゴイ。

だけど欧米にかぶれた親族たちは、もうビン・ラディンコーランのラップを聞かない。

ビン・ラディンはアメリカに行ったことが無いし、知ってるのはマクドナルドとか軽薄カルチャーがメインだった。

と言うか、行こうと思えば行けたのに、行かない。どうしてか、分からない。

敵陣視察するほどの度量がなかったか。

サウジアラビアは、アメリカの保護下の繁栄を享受し、堕落した。

男子は公務員、女子はお家で主婦、一日中ゴロゴロしていても何も困らない。

が、無駄増えする人口、下落していく石油価格。天国は続かなかった。

サウジアラビアの王室は、豪奢な生活を、たびたび宗教原理主義に攻撃され、少しづつ妥協した。

 

 

 


シーア派スンニ派オスマントルコの末裔、クルド人、ペルシア帝国の末裔。

彼らは互いに仲が悪いし、誰かが無理やり仲互いさせたのか、そういうのは山猿の習性なのかは不明だ。

かつての欧州だって、誰も煽らないのに、カトリックプロテスタントが凄惨な殺し合いをした。

アメリカは自分に都合の悪い勢力が出てくると、その敵勢力へ、かなり適当に金を流していた。

完全に場当たり的に。

それは、次から次へと仕掛けを作る戦争屋の習性なのか、未来を読み切るのが難しいのか、有事の緊急対応とはそういうものなのか。

アフガニスタンからソ連を追い出す為にアフガン・ゲリラを育成し、911で飼い犬に手を噛まれた。

イラン革命でアメリカの傀儡政権を追い出されると、隣のイラクに金をやって戦争を仕掛けた。

その金でイラクフセインは図に乗りだし、討伐に赴くハメになった。

制圧後のイラクシーア派政権を擁立すると、スンニ派がイスラミック・ステイトへ出奔して、欧米へテロリストを輸出し出し、やっぱり討伐しなくてはいけない雰囲気になってきた。