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1、このサイトは書き直し中で、文章崩れています

追々直すので少し待ってください。

Spaghetti code6

 

中共の悩み。それは尽きない泉のように次から次へと湧いてきた。

いちいち、泣いている暇はない。人民よ、お前、泣きそうか?こっちも泣きそうだから。

それで虐殺に呆然とする難民みたいに、人の命とか、どうでもよくなってきたり。

中国で、たまに何かが爆発するのは、誰かが会議室で屁をした程度でしかない。

当局の地上げで土地を失った農民たちのデモは、意外としぶとかった。土地を失った彼らは、捨身だ。


「家ネーヨ。こういうのって、ありがちじゃね?」

「いやだから、俺らは10代以上前から住んできたんだし」

「幹部暗殺とか」
「よけいなことをすると、睨まれるべ。俺たちを巻き込むのを、止めろ」

「巻き込まれなかったら、どうなるの。路上で客死かよ」


中国はかつて、かなりのスピードで都市開発を進めていた。農民の土地を、二束三文で買い取り、高値で売り払う。差額をポケットへ入れるか、収益へ計上する。

成田闘争の生き残りなど、行くべきかもしれない。中国の土地収用のタチの悪さは、日本の比ではなかった。元々、共産主義国家だから、土地は人民の私有ではなく、国から永久貸与の形。

その手のチートが多いから、中国の経済成長率は、見せかけより大したことが無いという噂もあった。

「デモ隊が裁判を要求している、か。冗談じゃない。中国の裁判は、当局の主導する、恣意的なものです。そんなので納得する彼らじゃないでしょう。生意気にも欧米で法学を学んで帰ってきた者もいるし、アメリカの法曹の資格を持ってるのも入っている模様です」

「アメリカの法律資格を持つ同胞に、そんなスカタンがいるとは意外なんですけど。俺たちG7を差し置いて、中国とアメリカでG2とかブイブイ行ってますよ」

「アメリカの弁護士も人余りなんじゃないですか。彼らは、昔から救急車追いかけてたじゃないですか。その交通事故の裁判、担当しますって。G2だから、よけいに目を付けられてるんですよ」

「初動で、炎上を食い止めるのに失敗しました。人権活動家や、同じ目にあった農民が結集しています」

「収拾に失敗したら、いくつかクビが飛ぶ」

幹部連中は思わずクビに手をやった。土地を巻き上げられて、怒らない人間はいない。何とか矛先をそらさなくてはいけない。

 


尽きない悩みの泉。人々は、よく妄想した。

そのうちこの泉から、女神が出てくるに違いない。あなたの落としたのは、この鉄の斧ですか。それとも銀の斧ですか。それとも金の斧ですか。

だけど俺ら、金の斧って、言っちゃうよね、多分、チート常連だし、見栄っ張りだし。

それで女神に逃げられる。かといって、正直申告して、黙って鉄の斧とか返されても。ここでは誰も女神なんか信じてない。

オッサン幹部同士の睨み合いが続く。

「ここは1つショーをやるんです。何も裁判所を本格的に始動し、三権独立を導入するのでありません」

三権分立といえば、民主主義を彷彿とさせます。裁判とは、つねに人民裁判で、党の意志と固く結びついてなくてはならない」

マーは会議室の中央脇に鎮座していた。OH沢は、スパゲティ・コードと言ったか。

あのときのマーは偽物じゃなかった。

当局に映像などを取られていた場合に備えて、俺は日本の政治猿なんか相手にしてませんっていうポーズを取っていただけだ。

確かにOH沢のいうやり方はあるだろう。現に、欧米の企業なんかが、法に疎い中国サイドの読みこなせない契約を持ってくることがあった。

当初、技術と資金の不足していた中国は、読めない書類にもサインせざるを得なかった。

もちろん中国系アメリカ人の法曹なんかも呼んでみたんだけど。

政治ルートでの圧力も掛けた。中国は法治社会ではありません。人治で事が進みます。

アメリカと同じように事が進むと思わないでください。

スパゲティ・コードはどこにでもあった。マトリクスのように、世界に散っていた。中国は、黙ってそれを盗めば良い。

形ばかりの裁判をして、人民の不満を収束させ、曖昧な文言で、誤魔化しておく。

決して先進国のような、公正な裁きではない。弁護士と検察が、論を戦わせて勝敗を決めるような、そんな自由を許してはならない。あくまで、党が裁きを下す。

かつて、先進国の用意してきた、その手の書類には、大抵セコイ条項が盛り込まれていて、中国サイドが煮え湯を飲まされることは少なくなかった。

だから中国サイドもセコイ手段で梯子を外すとか、そういう手口を鍛えてきた。その地雷は大抵、脇の甘い日本企業の足元で爆発した。

が、欧米人は根っからのタフ・ネゴシエイター、簡単には折れない。日本みたいにカモくなかった。ビジネスの要は契約文化ですと、正面から押し切ってきた。

契約文化、これが中国にはまだ足りていない。足りてないから、毒餃子が出回ったり、七色の川が出現したりする。

毒物を市場に流し、無責任に夜逃げする連中が後を絶たない。それが幹部連中にも痛感されていた。

互いに疑心暗義なら、書面を取り交わして、信頼を醸成しないといけない。嘘つきでないことを互いに証明しあい、

快いビジネス風土を築かなくてはいけない。


が、ここにいる自分たちが、互いに疑心暗義で、一体どうやって。俺はお前を蹴落としません、なんて、血判書、書かせるのはキチガイだ。

否、それで最貧国からトップ2にのし上がったのが、この地なんだよ。幹部連中に、意味深な目線が飛び交う。

そういうの、先進国でもあるし、いちいち気にすんなよ。モノ言えば唇寒し。無表情なアジア人、目線だけで心中を伝えるのは難しい。