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1、このサイトは書き直し中で、文章崩れています

追々直すので少し待ってください。

原発難民だよ、全員集合2


嘘歴2016年。

東日本住人が、ガンで絶滅する説から、全くなんともない説まで。

不景気が世界を覆っていた。日本列島は失われた30年に突入していた。

放射能は体にいいとか。それも終末観漂うヤケクソの論説として世論の一画をしめていた。

 

 

「お前は、余計なことを知らなくていい」

取りつく島が無い。

その辺をうろついているのは、アラブ兵、南米っぽいメスチソの兵、アジア兵など、国籍不明の傭兵たち。

ポスドク、ノラ博士、大大大募集!」

という胡散臭い募集広告につられたのが運の尽きか。

彼の研究分野は終末臭が漂い過ぎていた。

財布はとうに底をついていた。

同僚たちは、実家に戻ってコンビニのアルバイトをしながら、求人雑誌をめくったり、新しいジャンルの勉強をしたり、もしくは一家離散してホームレスになって道端で寝つつ、やっぱり求人雑誌をめくったり新しいジャンルの勉強をしている人もいた。

巨大な船体が、たまに揺れるので気持ちが悪くなり、牧原は酔い止めを貰っていた。真っ赤な錠剤だったので、毒だと思ったが、飲んでみたら大丈夫だった。

施設は日本のものと、仕様と違うらしく、マニュアルを渡された。

イラン?北朝鮮

マニュアルは、英語と、変な日本語だ。こんなの、誰が作った?


「コレは、どういう方面の、アレなんでしょうか。見た感じ、核施設ですよね。

俺たち、危ないことは、したくないんだけど」


牧原は無駄だと思いつつ、通訳に聞いてみた。褐色の肌の通訳は、酒臭い。

呂律の怪しい日本語が返ってきた。意訳すると、

「ヤバかろうが、ヤバくなかろうが、お前はもうこの船に乗った後だよ。

あとは、海に落ちて死ぬか、黙って仕事をしてお給料を貰って帰るかの、どちらかだよ」

 

船内には白人がいた。

彼らも、従業員って感じだ。アラブ人風の男に、小突かれたりしていた。

「俺たちは日本人です。変なアルバイトに応募してしまって、後悔してます。

この施設、何かヤバくないですか?何か聞いてますか?」

野崎たちは兵士の眼を盗んで、中学英語で話しかけてみた。牧原たち、日本人の仲間が集まってきた。

 

 

「俺たちは、騙されたんですよ」
髭面の中高年男性が、ウンザリしたように言った。

「騙された?」

さすが法治国家ドイツ、契約違反があれば、ストレートに「騙された」、野崎は感心した。

全てが自業自得だと、洗脳している日本猿とは違う。

ここまで落ちぶれると、自虐的にならざるを得ない。

「エジプトを旅行していた息子が、イスラミックステイトに拉致されたとか、取り戻せるとか、彼らに言われたんです」

「違いますよ。

その嘘に騙されたトレーガーさんが、俺たちを巻き添えにしたんじゃないですか」

後ろの男が、髭面を押しのけた。

「いいですか、このオッサンが、オーストリアに仕事があるとか言って、俺たちを、こんな船底まで連れて来たんです」

ドイツ人たちが、ドイツ語でもみあいを始めた。

アラブ兵が飛んできて、全員を銃の底で殴った。