読者です 読者をやめる 読者になる 読者になる

1、このサイトは書き直し中で、文章崩れています

追々直すので少し待ってください。

原発難民だよ、全員集合7


牧原たちには、身の回りの世話をする女性がいた。
黒づくめのブルカの女性。

寝袋の出し入れ、着替えや食事の用意をした。

牧原は彼女たちに手を出したことは無いが、

野崎は相手の方から襲われたと言っていた。

野崎はついに頭がおかしくなって、虚言を始めたのか。

ある日、牧原は3人ほどの女性に袖を引っ張られて、何かを話しかけられ、困って通訳に聞いた。

「自分を日本に連れて買って欲しいって言ってます」
「ええマジ?でも、そういうことを、通訳して良いんですか?

後ろのお兄さんとか怒らないですか」
「もちろん、金は払ってもらうんだけど」

「例えばいくら」
「100万くらい」
「1人100万?安!」
「奴隷はダブついてるから」
「それって、ただ誘拐してるだけじゃないですか、一般人を」
「そうだよ。あの辺には、難民が腐るほどいる。とっつかまえて連れてくるのは難しくない」
「いつか地元に帰るつもりはないんですか」
通訳が仲介した。
「私は父と兄が撃ち殺されるのを見た。私たちの故郷はもう終わり」

 

 

そのとき、かつて原子力工学を専攻していた野崎たちが、

「オワコンの技術にしがみつかない為の秘訣」

という、どうでも良い感じの勉強会に参加して、3時間ほどが経っていた。

311以降、東大の原子力工学の学科は、時事に敏い受験生への目くらましで、環境工学とか、量子力学なんとか、みたいな怪しい名前に、次々に鞍替えしたが、

それでも人があまり集まらないので、先行きが不明だった。OBは涙目だ。

「それだったら、中国やイスラエルの核技術は、特殊な発展をしているか、ってことなんですよ」

通産省とかが、やってる、変な仕様は、何で失敗率が高いんですかね?もんじゅとか。

世界の専門家に、チェックしてもらってないから?」

「オワコン、オワコンって、そんなにバカにできないと、僕は思いますけど。

だったら警察官は、拳銃じゃなくて、

小型機関銃とか、レーザーガンとか持ってるはずじゃないですか」

「撃つと一瞬で刑務所に転送して、手間を省いてくれたりとか」

「警察の銃は、どこかの工場で一括して作ってるんだっけ。ニューナンブ王国とか」

「僕たちのやってる、実験は、100回やって諦めなくて、101回目に成功するみたいのが、普通じゃないですか」

「困るのは、それが詐欺と区別がつかないってことなんだよ。100回やって上手くいかないことは、1万回やっても上手くいかないかもしれない。そのあいだに、僕たちは死んでるかもしれない」

 

 

電力不足で、値上げが始まってしばらくたつ。

フランスの国会は、ドイツに送電しない派と、送電する派に割れた。

パリの料理屋で、グランゼコールのOBが、国会質疑の台本を練っていた。

「少しくらいこっちが貧窮しても、ドイツに送電しておいた方がいいじゃないですか。

ドイツは、せっぱつまったら、量子力学高速増殖炉とか絶対すごいの作ってきますよ。

彼らは腐ってもナチスの末裔だし、技術力では他の追随を許さないですよ」

「逆にフランスの原子力技術がヤバイってこと?」

「最近、あんまりサエないですよ。買収話が出たり」

「むしろ、量子力学高速増殖炉ですか?作ってもらったほうが良いじゃないですか。量子力学で核廃棄物なら出なかったりして、知らないけど。

ヨーロッパがエネルギーで不安定にならずにすむし、資源国へ介入しなくても済むようになります。

今更フランスとドイツが戦争を起こすと思う人は、世の中に存在しない」

「そう、パンがなければケーキを食べればいいんだしね」