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1、このサイトは書き直し中で、文章崩れています

追々直すので少し待ってください。

原発難民だよ、全員集合8


「この登録、あやしいんですよ」

調査員は、分析官に資料を渡した。
「このクルーズは現在、ゆっくり、太平洋を通過しています。

これが登録書で、こっちが船体の写真、

それでこっちが、港の防犯カメラの映像です。

これ、どうみても、クルーズって感じじゃないでしょう。電気街を物色するオッサンです」

「全ての富裕層がリッチなデザイナーズブランドってことはないんじゃないですか?

質素な身なりをしている大富豪だって、いますよ」

「こっちが日本で、こっちがドイツです。

言ったら、失礼だけど、

両方とも、10人ほどしか、乗り込んでなくて、男ばかり。

チノパンに、チェックのシャツ、誰が男同士で連れだってリゾートにいきますか」

「それは、分からないよ。ドイツ人に、日本人だろ。あいつらちょっと、おかしいだろ」

 

 


牧原たちは、ブルカを被った女性たちに、日本へ連れて帰ってほしいと言われて、困惑していた。
「ここは頭のおかしな船だ。

ここは全てがおかしい。核施設があり、女奴隷がいる」
「でも可愛くなかった?」
「確かに、俺たちは、研究室に入り浸りで、鳥の巣みたいな頭をしてるし、慢性的に女日照りだよ。
でも、さすがに奴隷を買うのは良くないよ。漫画じゃないんだから」
「向こうから頼んできたんじゃないですか」
「私服に着替えたら、絶対可愛いですよね」

「言葉が通じないから、いきなり皿が飛んできたりするんだよ。

そのうち変な政治運動に籠絡されて、気が付いたら、誘拐で訴えられてたりして。
一生牢屋。
世の中甘くないよ」

「俺たち、これだけ金に困ってるのに、人を飼ってる余裕あるか?
彼女たちは、言葉が出来ないなら、働くところないと思うし」
「工場でベルトコンベアーで流れてくる刺身パックに、タンポポを載せる仕事とか、交通整理とか」
「お前は奥さんに交通整理をさせるつもりなの?」
「でも、奴隷にされてるより、よくない?」

 

 

 

D社は、とりあえず、施設の建設予定地の側で、住民説明会を開いた。ドイツはそんなに広くないから、全くの空き地は存在しない。

ヘンスラーは、客席をウロウロする、柄の悪そうな一群を見て、胸騒ぎがした。エコマークの入った白っぽい服を着ているが、人相が悪い。

「えーと、緑の党辺りの、方、ですか?何かご意見などがあったら、拝聴します」

緑の党じゃねえよ、ドイツ帝国を取り戻す誇り高きゲルマンの会だよ」

「でも、エコマークとかついてるじゃないですか」

「どこへ行っても、鼠色のスーツで通用する、金満企業人と一緒にするなよ。いや、あんたたちと同じか。

ここはエコクリーンっつう核施設なんだろ。クールだよ。

俺たちネオナチは排斥されるから、カモフラージュしてるだけだよ。

俺たちは、この格好で、リビア人の難民テントを回って、フランス辺りに移住するように言ってきた。

本当に帰ったかどうかは、しらないけど」

ヘンスラーが振り返り、企業役員たちに呼びかけた。

「部長ー、見つけましたよ、ゲルマン魂を」